フィギュアスケート ▽世界選手権 第2日(26日、チェコ・プラハ=O2アリーナ)

 女子フリーが行われ、ミラノ・コルティナ五輪銀メダルでショートプログラム1位から出た坂本花織(25)=シスメックス=が158・97点、合計238・28点で優勝した。フリー、合計ともに4年ぶりに自己ベストを更新する今季世界最高得点で、浅田真央を超える日本勢最多4度目のV。

現役最後の試合を有終の美で飾った。千葉百音(20)=木下グループ=が合計228・47点の銀メダルで、坂本とのワンツーフィニッシュを決めた。

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 坂本の無類の勝負強さに、鳥肌が立った。五輪で悔しい銀メダルに終わり、出場を決めたという世界選手権。大会後は約10日間のオフを取り、氷に戻ったというが、最後は自己ベストでの金メダルまで状態を上げてきた。勝負師としての根性、そしてそれを支えたこれまでの練習量。坂本を象徴するようなラストダンスだった。

 坂本の人柄に触れた。ミラノ五輪開幕前、選手村のメディア公開日。日本棟の近くで坂本と吉田唄菜、森田真沙也にばったり会った。「こんにちは」と声をかければ、笑顔で「今回の村、めっちゃコンパクトで動きやすいです!」などと元気な声が返ってきた。いつも自然体で、良い意味で五輪メダリストを感じさせない。

五輪マークの前で写真をお願いすると、いつの間にか人が集まり撮影会になった。当然、主役は坂本だった。

 かつては、笑いながらこうも言っていた。「試合から帰ってきたら(クラブの)小学生が『あ、かおちゃんお疲れ~』って言ってくるんですよ」。決しておごらず、フラットな姿勢と愛くるしい笑顔で魅了する。今後は指導者の道へ進む。きっと多くから愛される選手が育つだろう。(大谷 翔太)

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