ブルージェイズの岡本和真内野手が、鮮烈のマルチ安打メジャーデビューを飾った開幕戦から一夜明けた28日(日本時間29日)、相手先発で5回を投げ3被安打2失点も勝敗つかずとなったアスレチックスのセベリーノ投手は「新人ではあるが、経験を積んだベテラン打者」と指摘した。

 当然ながら、岡本の情報は少なかった。

「オープン戦やWBCでのデータには目を通した。でも、投げながらスキャンしていった。自分自身で彼のスカウティング・リポートを作成するつもりで投げていた」と、初対戦の心構えを振り返った。第1打席は変化球を封印し、5球連続98マイル(約158キロ)の直球を投じ空振り三振。「まず、直球にどういう対応をするか。彼のスイングの速さをみていた」。第2打席は追い込んでからファウルで粘られて四球となった。「ボール球を追いかけるだろうと読んでいたが、彼は内外、両サイドをしっかり見極めた。その時、理解した。この選手は新人だが、経験を積んだベテランだぞ、とね。若い選手は、どうしても打ち気に逸るもの。彼は自分のスタイルを理解しており、むやみに振り回したりしなかった」。

 セベリーノ降板後、岡本の第3打席は、2番手右腕バーローが、見送ればボール球という外角へのチェンジアップをすくわれ、メジャー初安打となる左前打を許す。「そこはあまり驚かなかった。オープン戦で、変化球を本塁打にしただろう? あれをみていたからね」とセベリーノ。2月23日、メッとのオープン戦戦で右腕ホームズのカーブをセンターバックスクリーンに叩き込んだことを、右腕はしっかりと記憶していた。

 「この先はもっとデータが豊富になる。私自身マウンドの上から知り得たこともある。対戦が重なれば、更に作戦が生まれる。お互い(投手と打者)が相手の上をいくために、最高の戦いを重ねるのがメジャーの世界です。でも、デビュー戦の印象は特別。私も自分のデビュー戦をよく覚えていますし、岡本も昨日の試合を忘れないでしょう」とセベリーノは言う。

 ヤンキースの新人として2015年8月5日、敵地フェンウェイパークのレッドソックス戦でデビューした。初回にボガーツ(現パドレス)からメジャー初三振を奪った。

「覚えていますよ。もちろん。初三振を奪った記念のボールは今も家にある。凄い打線と対戦して、信じられない経験をしたんです」と懐かしそうに振り返った。

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