フィギュアスケートの世界選手権(チェコ・プラハ)で引退試合を2年ぶり4度目の優勝で飾った女子の坂本花織(シスメックス)らが31日、関西国際空港に帰国。笑顔で手を振りながら到着ロビーに現れた坂本は「開放感しかないですよ。

世界選手権でみんなが『おめでとう』、『お疲れ様』って祝福してくれたことがうれしかった。最後出られる大会、全部出ることができたので良かった」と充実の表情で話した。

 最後の大舞台ではフリー、合計ともに4年ぶりに自己ベストを更新する今季世界最高得点で、浅田真央を超える日本勢最多4度目のV。現役最後の試合を有終の美で飾った。千葉百音(木下グループ)が銀メダルを獲得し、日本勢ワンツーフィニッシュ。日本女子の層の厚さも見せ「今後もっと楽しみだなって思います。安泰すぎます。絶対に大丈夫」と後輩たちのさらなる躍進も期待だ。

 現地では日本代表の選手たちで、坂本の引退パーティーも開催。サプライズで盛大に祝われたと言い「みんながケーキや飲み物を用意してくれていて、部屋も飾り付けしてくれていて。みんなでしゃべって遊んで、明け方までやっていました」とうれしそうだった。

 今後は指導者としての道を歩む。

初めはジュニア、シニアよりも下の世代を教えていくと言い「しっかり世界に出て行く選手を一から育てたい。根気強くっていうことは自分自身言い聞かせてやりたい」と決意。「自分自身、何でもかんでもすぐにできるようになった選手ではない。中野先生が粘り強く、粘り強く、これでもかっていうくらい時間をかけて育てて下さった。その使ってくれた時間分くらい、自分もいろいろなことに時間を使って、人のためにできたらって思います」と話した。

 坂本は五輪シーズン初めの昨年6月、今季限りでの現役引退を表明。同12月のGPファイナルで銅メダルを獲得すると、全日本選手権で5連覇を達成し、日本女子初の3大会連続五輪出場を決めた。ミラノ・コルティナ五輪では、団体からSP、フリーともに出場。日本の銀メダルに貢献し、個人でも銀。2大会連続のダブルメダルという偉業を達成していた。

 五輪のフリーでは、わずかにジャンプのミスが出て、1・89点差で金メダルならず。大粒の悔し涙を流し、大会後は今大会への出場について保留していたが「世界選手権があるので、しっかり自分自身が納得できる、やりきったと思える試合にできたら」と語っていた。

現役最後の試合で、日本勢最多となる4度目の優勝を達成。五輪の雪辱を果たし、笑顔でファンに別れを告げた。

 ◆坂本花織(さかもと・かおり)2000年4月9日、神戸市生まれ。25歳。3歳でNHK連続テレビ小説の「てるてる家族」を見て憧れ、4歳で競技開始。17~18年シーズンにシニア転向。五輪は18年平昌での初出場から3回目。22年北京でシングル銅、団体で銀。26年ミラノ・コルティナではシングル、団体ともに銀。159センチ。

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