◆米大リーグ ブルージェイズ5―14ロッキーズ(30日、カナダ・トロント=ロジャーズセンター)

 ブルージェイズ・岡本和真内野手(29)が30日(日本時間31日)、本拠でのロッキーズ戦で2試合連続アーチを放ち、日米通算250本塁打を達成した。同戦に「7番・三塁」で出場。

9回1死で中堅左のフェンス上部への打球を放ち、一度は三塁打となったが、審判団のリプレー検証で本塁打判定に覆った。また、巨人時代のチームメートでロッキーズの菅野智之投手(36)との初対決も実現し、1打数無安打1四球だった。今季初登板の菅野は4回2/3を投げて2安打1失点と好投した。

 メモリアルな一撃は静寂を挟んで刻まれた。10点を追う9回1死。初球だ。岡本はドーランダーが投じた真ん中低め99・2マイル(約159・6キロ)直球を捉えた。打球は中堅左のフェンス上部に当たってグラウンドにはね返る。スピードを落としつつあった状態から急発進で二塁から三塁へ向かった。一度は三塁打と判定されるも審判団のリプレー検証へ。2分以上の時を経て本塁打へと覆った。三塁ベース上で吉報を待った岡本は本塁に歩みを進めた。

 15年9月5日・DeNA戦(横浜)で放ったプロ1号から巨人で248本のアーチを積み上げてメジャーに挑戦。前日29日にメジャー1号を放つと、2戦連続で放物線を描いた。「誰にとってもチームにとってもうれしいもの」と語るアーチの数は250本に到達。出場1078試合での達成は、大谷翔平の1205試合をも上回るスピード記録だった。

 金字塔を打ち立てる前には心躍る対戦を経験できた。ロッキーズの先発は菅野。巨人時代のチームメートであり、WBCでも共闘した先輩だ。「なかなかない機会なのですごく楽しみだった」。紅白戦でも対決したことがない両者。「チームメートとしては本当に頼もしい存在でした」と、敬意を抱く右腕と味方ではなく敵として相まみえた。2回2死では空振り三振に倒れたが、5回は四球で出塁。先輩右腕からは「しっかりゾーンの見極めができる選手なので間違いなく活躍するだろうと思っていた」と太鼓判を押された。

2打席はいずれもフルカウントまでもつれる熱戦。18・44メートルの間に流れた空気は、どこまでも濃密だった。

 守備では7回1死で三塁線のゴロに飛び込んで好捕。一塁へ送球してアウトにする好プレーを披露した。攻守で存在感を示したが、チームは今季初黒星。大敗とあってか試合後は言葉をのみ込んだが、デビューから4戦連続安打という結果が明るい現状を物語る。節目の一発も通過点。「勝利に貢献できるように」と意気込む岡本のアーチスト物語はまだまだ続いていく。(宮内 孝太)

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