日本サッカー協会は2日、なでしこジャパンのニルス・ニールセン監督が契約満了により退任することを発表した。21日にアジア杯優勝してからまだ12日しか経過しておらず、電撃的な発表となった。

宮本恒靖会長は米国遠征のメンバー発表前の会見で「昨年の頭から指揮を執っていただいたが、アジア杯までの契約が満了したということで、このタイミングで契約を延長しないことをこの間の日曜日(3月29日)の臨時理事会で決議した」と明かした。

 会見で佐々木則夫女子ナショナルチームダイレクター(ND)は「彼の性格は温厚で僕も大好きだが、(1年間)W杯優勝することを逆算した中で見てきた。その中で、少し、どうしてもサッカーに対する指導が緩いというか、甘い。もっと突き詰めたアプローチ、トレーニングが必要。やはり、彼自身もコーチとして修正できることとできないことがあった」と、退任の理由を説明した。ニールセン監督には佐々木氏自ら出向き、契約満了の理由を説明。米国遠征は狩野倫久コーチが監督代行を務める。

 デンマーク自治領グリーンランド出身のニールセン監督は24年12月、なでしこ初の外国出身監督として就任。ポゼッションサッカーを軸にした攻守で圧倒するサッカーを掲げ、世界一奪還を目標に掲げた。

 初陣となった昨年2月のシービリーブス杯では13年ぶりに米国を破る快挙を達成し、初優勝へ導いた。ただ、昨年4~10月までの国際親善試合は2分け4敗と苦戦し、同7月の東アジアE―1選手権では3連覇を逃した。11月のカナダ戦で連勝して以降調子が上向き、アジア杯も大会6試合で29得点1失点と攻守で圧倒したが、27年6月開幕のブラジルW杯まで1年あまりとなった段階で、志半ばでチームから離れることになった。

 ◆ニルス・ニールセン(Nils Nielsen)1971年11月3日、デンマーク自治領グリーンランド出身。53歳。背中の負傷により20歳で選手を断念し、93年から2012年まで母国クラブやデンマーク代表の育成年代監督を歴任。13年から同国女子代表の監督を務め、17年に欧州選手権で準優勝。18~22年まではスイス女子代表の監督。23~24年までは、マンチェスターCの女子テクニカルダイレクターを務めた。

◆近年のなでしこ監督

2007年12月~16年3月 佐々木則夫

※11年W杯優勝、12年ロンドン五輪銀メダル、15年W杯準優勝、16年リオデジャネイロ五輪1次リーグ敗退

16年4月~19年8月 高倉麻子

※19年W杯16強、21年東京五輪8強

21年10月~24年8月 池田太

※23年W杯8強、24年パリ五輪8強

24年12月~ ニルス・ニールセン

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