日本サッカー協会は2日、なでしこジャパンのニルス・ニールセン監督が契約満了により退任することを発表した。21日にアジア杯優勝してからまだ12日しか経過しておらず、電撃的な発表となった。

宮本恒靖会長は米国遠征のメンバー発表前の会見で「昨年の頭から指揮を執っていただいたが、アジア杯までの契約が満了したということで、このタイミングで契約を延長しないことをこの間の日曜日(3月29日)の臨時理事会で決議した」と明かした。米国遠征は、狩野倫久コーチが代行で監督を務める。

 現状の後任は未定。ただ、初の外国出身監督を招聘(しょうへい)した中で、今回の決断となったことから、佐々木則夫女子ナショナルチームダイレクター(ND)は「(後任は)やはり、日本人が指揮した方がいいかと現状思っています」と示唆した。

 ニールセン監督の体制において、通訳を介したコミュニケーションの問題が浮上しており、昨年11月のカナダ戦からは、狩野コーチが指揮官と戦術等を細かく話し合った上で、ミーティングや練習を主導していた。実際に意見交換も活発になり、ニールセン監督も手応えを示していた。佐々木NDは「もちろん、全世界の素晴らしい指導者が多々いるので、そこは全てではない」と、後任を日本人監督だと断定はしなかったが「今後、(状況を)タイムリーに判断しないといけない要素では、やはり日本の指導者がよろしいのではないかと考えている」と改めて強調した。

 デンマーク自治領グリーンランド出身のニールセン監督は24年12月、なでしこ初の外国出身監督として就任。ポゼッションサッカーを軸にした攻守で圧倒するサッカーを掲げ、世界一奪還を目標に掲げた。初陣となった昨年2月のシービリーブス杯では13年ぶりに米国を破る快挙を達成し、初優勝へ導いた。ただ、昨年4~10月までの国際親善試合は2分け4敗と苦戦し、同7月の東アジアE―1選手権では3連覇を逃した。11月のカナダ戦で連勝して以降調子が上向き、アジア杯も大会6試合で29得点1失点と攻守で圧倒したが、27年6月開幕のブラジルW杯まで1年あまりとなった段階で、志半ばでチームから離れることになった。

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