◆JERAセ・リーグ ヤクルト2×―1広島(2日・神宮)
劇勝から数分後、会見場に現れたヤクルト・池山隆寛監督(60)はからした声で「野球は最後まで分からないね」と興奮冷めやらぬ様子でナインの奮闘をたたえた。新人監督として開幕5連勝。
土壇場で積極的にタクトを振るった。0―1の9回1死からオスナが左前打で出塁。すかさず代走・赤羽を投入した。続く増田の4球目に二盗に成功。2死一、三塁となってからも、伊藤の2球目に一塁走者の岩田を走らせ、一打サヨナラの好機を演出。足でコイの守護神・森浦に重圧をかけ続けた。
最後は伊藤が三遊間へ放った打球を三塁手がはじき、ボールが転々とする間に、三塁走者に続いて二塁走者の岩田も頭から生還(記録は2点内野安打)。ベンチから選手、コーチが飛び出してお祭り騒ぎだ。直後に広島・新井監督から岩田と三塁コーチャーの寺内コーチとの接触の有無について“物言い”が入ったが、判定は覆らず。
3月27日のDeNAとの開幕戦(横浜)の試合前にナインを鼓舞するために声出しをして喉を痛めた。ガラガラ声でも選手と同じようにまた必死に盛り上げる。劇打を放った伊藤は「ベンチからたくさん声が聞こえて、自分も背中を押されてああいう形になった」と感謝した。劣勢に立たされても諦めない空気感は指揮官自らが作り出している。
開幕前のスポーツ紙の順位予想では村上(Wソックス)の抜けた影響で、軒並み最下位予想が並んだ。「当然じゃない? 3冠王が抜けてるんだから」と意に介さなかったが、心の中では燃えていた。大砲はいなくても12球団唯一の土つかず。池山ヤクルトの勢いは本物だ。(長井 毅)
記録メモ ヤクルトが劇的サヨナラ勝ちで開幕5連勝。今季から就任した池山監督は新人監督の開幕5連勝で、球団では99年若松勉の4連勝を抜いて新記録となった。ちなみに新人監督の開幕からの最多連勝は22年藤本博史(ソ)の8。










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