◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 フィギュアスケート界の未来を担う次世代に興味をひかれる選手がいる。3月の世界ジュニア選手権男子で2連覇を達成した17歳の中田璃士(りお、TOKIOインカラミ)。

自分の意思や目標、そして負けず嫌いな性格を臆することなく表現する珍しいアスリートだ。

 昨年12月のジュニアグランプリファイナル。SP1位から出た中田は、韓国の選手にフリーで逆転され銀メダルに終わった。悔し涙の中、同月にシニア勢を相手に争う全日本選手権を見据えて言った。「全員倒して、1位になる」。フィギュアスケートは対人競技ではない。勝ち上がりのトーナメントでもない。自身の演技を採点される個人競技。それでも中田は「全員倒す」と言った。

 競泳男子平泳ぎで五輪2大会連続2冠の北島康介さんが頭に浮かんだ。高校生の時から世界大会を前に「メダル強奪宣言」と目をギラつかせていた。当時、小学生だった私はテレビの前で「格好いい」と目を輝かせた。

「有言実行」が北島さんの代名詞。強気な発言とパフォーマンスは水泳少年の憧れだった。

 中田に北島さんの姿が重なる。シニアデビューする来季は、クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を含む6種の4回転挑戦を明言する。「うまくいけば、今年中に全部跳べる」と中田。次の舞台でも、そのギラつきに期待したい。(五輪担当・大谷 翔太)

 ◆大谷 翔太(おおたに・しょうた) 18年入社。大相撲担当を経て五輪・ラグビー担当。ミラノ五輪開幕前には日本勢のメダルを20個以上と予言して的中させた。

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