今年1月の第102回箱根駅伝で3年連続9度目の優勝を果たした青学大が4日、相模原市の相模原キャンパスで女子駅伝チーム創設会見を行った。

 強化1期生として、昨年7月の全国高校総体女子3000メートルで日本人トップで全体3位の芦田和佳(のどか、京都・立命館宇治高出身)、日本人2位で全体4位の池野絵莉(かいり、兵庫・須磨学園高出身)が入学。

いきなり1年目からトップクラスの選手が加入した。

 創設メンバーとなった芦田は「青学大に声をかけてもらえてうれしかったです。男子選手と一緒に練習して強くなりたい」と意欲。池野は「青学大に誘われ、ワクワクしました。男子選手と一緒に練習すれば強くなれると思います」と意気込みを明かした。

 男子チームと同様に原晋監督(59)が指揮を執る。今年から就任したOBの橋本崚コーチ(32)が女子をメインに指導する。原監督は「今年は2人しかいませんが、個人種目で強化します。来年、全日本大学女子駅伝で初出場初優勝を目指します」と宣言した。

 原監督は女子長距離界の現状について説明。「批判するつもりはありませんが、事実として女子の日本高校記録は3000メートル(8分52秒33、小林祐梨子、須磨学園高、2005年)は21年、5000メートル(15分22秒68、藤永佳子、長崎・諫早高、1999年)は27年も更新されていません。高校女子駅伝に参加しているチームは2015年には全国で1038校でしたが、昨年は628校と約4割も減りました」と危機感を訴えた。

 陸上界を盛り上げるために、ライバルは陸上界だけに設定しない。「これまで男子長距離・駅伝界でライバルは野球界であり、サッカー界と言ってきました。女子長距離・駅伝界ではライバルは女子プロゴルフ界でしょう。青学大女子駅伝チームが中心となり、女子駅伝界を華やかな業界にしたい」と原監督は野望を明かした。

 青学大女子駅伝チームのコンセプトは「美しさ・爽やかさ・力強さ」。その目指すべきモデルは日本の女子プロゴルフ界という。

 「日本のプロゴルフ界は1970年代から1990年代まで男子ツアーの時代でした。青木功さん、ジャンボ尾崎さん、中嶋常幸さんのAONが全盛期で盛り上がっていました。ゴルフコースやゴルフ練習場にはジャンボ尾崎さんの格好をまねたオジさんゴルファーがあふれていました。時代が動いたのは2003年。2003年9月に、当時18歳で東北高校3年生だったアマチュアの宮里藍さんがミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンで、並み居る女子プロを相手に優勝しました。また、2004年には宮里さんと同い年の横峯さくらさんがプロデビューしました。

宮里藍さんと横峯さくらさんを中心に魅力ある選手が続々と誕生し、日本女子プロゴルフツアーは一気に盛り上がりました。2003年の女子プロゴルフツアーは年間30試合で賞金総額は約19億円、1試合平均は約6300万円でした。それから23年後の今年2026年は年間37試合で賞金総額約49億円、1試合平均約1億3200万円になりました。賞金総額は2・5倍、1試合平均の賞金総額も2倍を超えました」

 一番の趣味がゴルフの原監督はプロゴルフ業界の流れを熱弁。その上で「今、女子プロゴルフは夢があり、魅力ある業界になっております」と強調した。

 青学大の男子チームのメインスポンサーはエナジードリンクの「レッドブル」。女子チームのメインスポンサーは女性に人気のドーナツ専門店「I’m donut?(peace put)」が務める。

 創設メンバーとなった芦田は「私たちの走りでたくさんの人に元気を与えられるように頑張っていきたい」と意欲。池野は「芦田さんと一緒に、この4年間で個人の力を磨いていきたい」と意気込みを明かした。

 ライバルは、陸上界のチームだけではない。今、日本で最も盛り上がっている女子スポーツのひとつの女子プロゴルフ界を目標に青学大女子駅伝チームは走り出した。

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