21位で出たプロ3年目の吉沢柚月(ゆづき、22)=三菱電機=がツアー史上最大の大まくりで、初優勝を目指す。初日は75位と出遅れたが、3打差の逆転圏内に急接近。

竹田麗央(23)らと同じ03年度生まれの「ダイヤモンド世代」が5バーディー、ボギーなしでこの日のベストスコア67をマークし、通算4アンダーの6位に浮上した。仲村果乃(24)=Plenus=、荒木優奈(20)=Sky=が7アンダーで首位。

 最終18番。吉沢は下りスライスの2メートル弱をねじ込みパーをセーブした。昨年11月以来、15ラウンドぶりのノーボギー。自己ベストタイの好スコアで、また順位を上げた。「今日は80点ぐらい。でもすごくいいラウンドだったから、90点にしようかな」と声を弾ませた。昨年の最終予選会で結果を残せず、QTランクは76位。出場機会が限られる中、主催者推薦での今季2戦目で優勝争いに割って入った。

 3週前の台湾ホンハイレディースを13位で終えるなど、存在感を放っている。オフに100ヤード以内のショットを特訓した。

「先行投資」として、200万円超の弾道計測器「トラックマン」を思いきって購入したのは昨年のことだった。徹底的に10ヤード刻みの感覚を体に覚え込ませた。この日の3番パー5で、残り90ヤードの第3打を1メートルにからめてバーディー。「すごく成果は出ている」と実感している。

 初日は大きく出遅れた。「自分のゴルフ自体は悪くなかったけど、パターの距離感が合わなかった」。ホールアウト後に1時間練習グリーンに居残り修正した。75位発進からの優勝なら、2024年ワールドレディス・サロンパスカップの李暁松(韓国)の71位を更新するツアー史上最大の大まくりVとなる。「視野には入れていきたいけど、まずは自分のゴルフに集中したい」。自らに言い聞かせるように言った。

 一人カラオケが趣味の熱唱系ゴルファーだ。決戦前夜に歌うとしたら「Adoの『私は最強』かな」と口元を緩めた。

「私の頭の中、ずっと音楽が流れている」というほどで、ラウンド中も気持ちにマッチするお気に入りの曲を口ずさむ。この日の選曲はM!LKの「爆裂愛してる」だったとか。今季のテーマは「自分を信じること」。最終日にバーディーを爆裂し、最強の自分に覚醒する。(高木 恵)

 ◆吉沢 柚月(よしざわ・ゆづき)2003年11月23日、千葉・市川市生まれ。22歳。父・直和さんの影響で9歳からゴルフを始める。麗沢高では西郷真央の2年後輩。得意クラブはアイアンでプロテストは23年11月に3度目の挑戦で合格。25年9月の下部ツアー・山陽新聞レディースカップで初優勝。趣味は一人カラオケと、さつまいもスイーツを食べること。憧れの選手は稲見萌寧(もね)。

164センチ、57キロ。

 ◆日本ツアーでの初日出遅れからの大まくりV 男子では2001年5月の「ダイヤモンド杯」の伊澤利光の116位からの優勝が最大。女子の3日間大会は13年8月の「軽井沢NEC72」での成田美寿々の53位。また、吉沢が逆転すれば2週前の笠りつ子に続くツアー史上9人目の主催者推薦Vになる。

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