◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 スポーツ界には「監督こそ最大の広告塔」という考え方がある。指揮官が何をするか、何を言うか。

その言動が新聞やWEB記事の見出しになる。例えば1990年代、スポーツ報知は巨人・長嶋茂雄監督の一挙手一投足を、事あるごとに1面で報じてきた。

 先日、YouTube「報知プロ野球チャンネル」の撮影で、巨人女子チームを取材した。今春、隠善智也新監督(41)が就任。私が巨人担当カメラマンをしていた22~24年、隠善監督は1軍広報だった。ヒーローインタビューの時など、どう撮影すれば選手をうまくPRできるか、しばしば一緒に考えた。

 今回の取材で聞きたいことがあった。「まだまだメジャーとは言えない女子野球を普及させるために、広報時代の経験をどう生かしていきますか?」。隠善監督は即答した。「まずは強い言葉を分かりやすく、そして端的に伝える」。広報時代、監督や選手の近くで取材の様子を見て「心に響くな、分かりやすいな…と思った言葉は新聞やWEB記事で見出しになることが多かった」と振り返る。

 さらに、女子選手にはSNSを通じてどんどんPRするように伝えている。

ただ、その中で「プロ意識を忘れずに、と話しています」。SNSは発信する言葉の切り抜き方によって“炎上”してしまう可能性を秘めている。「そういうことで選手が苦しんではいけない。未然に防ぐことも監督の仕事だし、広報を経験していたから言えることです」。11日開幕のヴィーナスリーグでは連覇がかかる。隠善監督の広告塔としての手腕にも注目している。(デジタル担当・相川 和寛)

 ◆相川 和寛(あいかわ・かずひろ) 「報知プロ野球チャンネル」では顔出し出演解禁。今月、10年ぶりにフルマラソン挑戦。

編集部おすすめ