8日にシングル「ほんまやで☆なんでやねん☆しらんけど」でメジャーデビューした4人組グループ「モナキ」が8日、東京・池袋のサンシャインシティ噴水広場でデビューイベントを行った。新人にもかかわらず、TikTok動画から火がつき、SNSの総再生回数は7億回を超える大バズり中。

歌謡グループとして異例の快進撃を続けるが、なぜここまで社会現象化したかに迫った。

 「純烈」のリーダーで「モナキ」をプロデュースする酒井一圭が「当初は純烈の(ファンの)マダムに応援してもらうつもりだった」と語るように、最初は老舗のレコードショップなどでのキャンペーンを主戦場にするつもりだった。SNSをきっかけに日を重ねるごとに、リリースイベントの集客数が増加。当初の会場では人が集まりすぎて、急きょ開催が中止になるなどの人気ぶりとなっている。 

 レコード会社の担当者は「運です」と謙遜するが、酒井の構想では「純烈ではあまりやってこなかったデジタル戦略をやってみよう」という狙いがあったという。SNSの活用に長(た)けたスタッフをチームに加え、キャンペーンでのミニライブの動画撮影、SNS投稿をOKにしたところ純烈ファンが投稿したパフォーマンス動画がTikTokで火がついた。

 「まず曲がいいのが大前提。そしてダンスが覚えやすく、振りが顔にかぶらないので、チャレンジ動画をする際にも(美肌加工などの)フィルターが外れにくい」(担当者)。タレントやYouTuberがダンス動画で追随。幅広い層に見つかり、1月ごろは100人規模だった集客は800人にまで膨れ上がった。3月7日に大阪(ヨドバシカメラ梅田)で行われたリリースイベントにファンが殺到。そのため、演歌キャンペーンのような従来のプロモーションから「事故を出さないような」規模での開催に切り替えた。

 インフルエンサー界隈では「『モナキ』の動画を上げるとアルゴリズム(自動的に動画がおすすめに上がる仕組み)が上がる」という評判になっているという。モナキ自身は新人らしく、愚直にアンサー動画で応えたことも功を奏した。「ダンス動画を出してくれた方たちへの感謝の思いで動画を覚えて、2~3日以内でアンサーを返すことを必ずやっていたら、それもバズってしまい…そういうことも含めて運だと思います」と謙虚に話した。

 担当者によると、酒井は、グループの方向性や希望をある程度共有して、適材適所のスタッフを起用すると「あとは任せる」というスタンスという。この日午前8時にデビュー曲のコール動画を更新したが「そもそもレーベルの人間が、アーティストに直で『あれやって』『これやって』って指示することは、普通はない。(酒井の)『何かあれば、ごめんなさいは(自分が)言うから自由にやりなさい。信じてるぞ』っていうところで、ここまできたところはありますね」

 勢い止まらぬモナキはこの日、8月に東名阪のZeppツアーを行うことをサプライズ発表した。担当者は「1550円の(CD)イベントに来てくれていたお客さんが、それ以上のお金をいただく2000人規模のコンサートでどこまで来てくれるか…」とつつましやかに話すが、SNS戦略を武器にさらなる快進撃が続きそうだ。(宮)

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