体操男子で24年パリ五輪団体総合金メダルの萱和磨が9日、都内で行われた体操界初のプロチーム「ハヤブサSC」の所属選手発表会見に谷川翔とともに会見に出席した。

 3月31日に7年間在籍したセントラルスポーツを退職。

1日付けで契約を締結した。会見には真新しい紺のジャージを身にまとい登場し、「所属を決意した理由は大きく分けて2つある。大学の時からプロ選手になりたかったが、環境がなくて断念していた。今回、(水鳥)寿思さんと話していくうちに、最大目標のロス五輪で金メダルを取るための環境をしっかり整備してもらえることが一番、(心に)刺さった。体操界を良くしたいとか、強くしたというのがすごくいい理念だなと思ったし、それに共感できた。2つめは、次の世代子どもたちにいい影響、夢を与えたいと思ったから」と第一歩を踏み出す新天地への決意を語った。

 プロとしての自覚も芽生えている。「自分の強みである失敗しないという安定感に磨きをかけるのはもちろんだけど、やっぱりもう一度、日本代表にオリンピックにいくために、日本に必要とされる選手はどうしたらいいかと具体的に考えて練習しています。あん馬とつり輪ができるオールラウンダーが一番わかりやすい。そこに安定感を掛け合わせなければオリンピックにはいけない。体操普及活動もプロになったからこそできることも広がる。現役アスリートだから伝えられることがある。

未来の子どもたちにも何かインパクトのある影響を競技以外の面でもしていけたらいいなと思っている」と話した。

 萱は2021年東京五輪で団体総合の主将を務め、銀メダルを獲得し、種目別でもあん馬で銅メダルに輝いた。2024年のパリ五輪では、橋本大輝、岡慎之助、谷川航、杉野正尭とともに挑んだ団体総合で金メダルを手にするなど、輝かしい経歴を残してきた。

 昨年の8月下旬に左足アキレス腱を断裂したことを自身のインスタグラムで公表。手術をしてその後の大会はキャンセル。長く、苦しいリハビリを経て、4月の全日本個人総合選手権(16日開幕、高崎)での復帰を目指している。「アキレス腱はまったく問題ないないです。いつも通りやっていきたいです」。自身の最終章は、強い決意を胸に挑んでいく。

 「ハヤブサSC」はハヤブサ財団代表理事の畑慎也氏、2004年アテネ五輪団体総合金メダルの水鳥寿思氏を発起人として、日本体操界初のプロチームとして昨年12月に発足した。

 ◆萱 和磨(かや・かずま)1996年11月19日、千葉県生まれ。29歳。

小学2年から体操を始め、習志野高2年時に13年世界ジュニア選手権個人総合優勝。順大1年の15年世界選手権で団体金、18、19年団体銅。種目別では15年あん馬銅、19年種目別平行棒銅。19年ユニバーシアードで団体、個人総合の2冠。20年全日本個人総合優勝。21年東京五輪団体総合で銀、24年パリ五輪では団体総合で金メダルを獲得した。私生活では22年1月に結婚。163センチ。

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