◆プロボクシング ▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)挑戦者決定戦 同級2位・那須川天心―同級1位フアンフランシスコ・エストラダ▽スーパーフライ級(52・1キロ以下)10回戦 WBC同級1位・坪井智也―WBC同級6位ペドロ・ゲバラ▽バンタム級10回戦 秋次克真―ホセ・カルデロン(4月11日、東京・両国国技館)

 「PRIME VIDEO BOXING 15」の前日計量が10日、都内のホテルで行われ、IBF世界バンタム級5位・秋次克真(28)=日本/米国=はリミットから200グラム軽い53・3キロで一発パスした。

 対戦相手のホセ・カルデロン(22)=メキシコ=は53・2キロだった。

 計量を終えてマッスルポーズで意欲を示した秋次。減量に際してはアシュリーさんが「Chat GPTで調べて(減量食を)作ってくれた」そうで、最後は2~3キロの水抜きで仕上げた。

 「(カルデロンは)勝ちに来る目をしていた。僕も向こうもベストでやりたい。ベストで勝ちたい」と秋次。早くも心はリングの上だ。初めて日本のファンの前に立つが「米国に行って、これでダメなら終わりという覚悟があった。日本に帰ってくる時はボクシングを辞める時だと思っていたので。まさか、日本で試合ができるとは。感謝ですね。明日はボクシング人生で一番大事な試合になる」と静かに闘志を燃やす。それでも「いつもと違う環境なので、楽しめたらいい。

いつもはいっぱい、いっぱいで楽しめなかったから。楽しみたい。楽しめたなら、自然と自分のボクシングができると思う」と気負いはない。

 米国でデビューして以来、14連勝中の秋次。WBC世界バンタム級2位・那須川天心(27)=帝拳=と元世界2階級制覇王者で同級1位フアンフランシスコ・エストラダ(35)=メキシコ=とのWBC世界同級挑戦者決定戦のアンダーカードに入った。1997年11月、和歌山市出身で、7歳の時からボクシングを始めた。世界4階級制覇王者・井岡一翔(志成)らを送り出した大阪・興国高ボクシング部に籍を置いていたが、「海外の選手とか見ていて、日本人と違う戦い方とかが多かったので興味を持った」と17歳の時に高校を中退して渡米。その後、一時帰国して資金をためてから、19歳で再び米国へ。2018年12月に米国でプロデビューした。

 以降、連戦連勝で25年7月には世界挑戦経験のあるジョナス・スルタン(フィリピン)に判定勝ちし、同年11月には当時WBC世界バンタム級王者だった中谷潤人(M・T)に世界1位として挑んだビンセント・アストロラビオ(フィリピン)に7回TKO勝ち。デビュー14連勝をマークした。現在、IBFのほか、WBO6位、WBC12位、WBA14位と世界ランキングに名を連ねる、身長168センチのサウスポーだ。

 日本から米国へ、快く送り出してくれた家族への感謝も込めて戦う。左首筋に母の名前の「Terumi(照美)」、左腕に父の「Hiroshi(寛)」、右腕に兄の「Ryoga(亮河)というタトゥーが刻まれている。「家族にはまだ(帰国してから)会っていません。明日は応援に来てくれるそうです。兄の奥さんと姪(めい)っ子には会ったことがないので楽しみにしています」

 いつか世界王者になるという気負いはないという。「世界戦をやりたいというのはない。誰とでもやります」と淡々と話した秋次。それでも「世界を取れる自信は?」と聞かれると「あります」とキッパリ。これまで、中谷や元WBC世界フェザー級(57・1キロ以下)王者マーク・マグサヨ(フィリピン)ら世界王者らのスパーリングパートナーを務めてきたが「もまれてきたから、自信はある」と話し、その差も感じないという。米国で磨き上げたボクシング技術を披露して、日本のファンの前で、堂々と勝ち名乗りを受けるつもりだ。

 戦績は秋次が14戦全勝(4KO)、カルデロンが14勝(6KO)3敗。

 興行は「Prime Video(プライムビデオ)」で独占ライブ配信される。

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