◆第75回ラジオNIKKEI賞・G3(6月28日、福島競馬場・芝1800メートル)

 明るい笑顔に気持ちの高ぶりが垣間見えた。福島出身の田辺裕信騎手(42)は、昨夏の2回福島開催以来となる地元でのプレーに向けて闘志を燃やした。

「今年の春は乗っていませんよね? 久しぶりに地元で乗るので、頑張りたいです」。開幕週を飾る重賞で、サノノグレーターとのコンビで気合が入っている。

 24日に騎乗した美浦・坂路での最終追い切りは、単走で56秒9―13秒8をマーク、時計以上の手応えをつかんだ。前走の皐月賞(9着)以来のコンタクトで状態の良さを確認。「競馬で少しゲートからの行き脚がつけばいいなということで最初だけ加速させて、あとは流すような調教。馬の感じは弾んでいて、軽やかに走っていた」と舌も滑らかだった。

 G1初挑戦だった前走も、着順よりも内容は悪くなかった。開催最終週のCコース替わりで前が有利な馬場傾向のなか、4角10番手から0秒8差まで追い上げた。鞍上は「展開的にはめにくいレースではありましたが、最後は伸びていたので感じは良かった」と悲観する様子はない。

 自身も昨年9月6日の中山6Rのパドックで落馬した際に左足かかとを骨折。今月上旬に患部を固定したプレートを除去する手術を受けていたため、4週ぶりの実戦復帰となる。「今回は手術の翌日から動いて良かったし、ケガをしたわけではないですからね。

“空白の3週間分”を取り戻したい(笑)」。人馬ともに心身を充実させて力を出し切る。(坂本 達洋)

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