◆ラグビー ▽ネーションズ選手権第1戦 〇日本27(17―10、10ー0)10イタリア●(4日、秩父宮ラグビー場)

 欧州と南半球の強豪国などで争う新規国際大会のネーションズ選手権が開幕し、世界ランク12位の日本は、同10位のイタリアを27―10で破り金星発進を決めた。前半5分に先制されたが逆転し、2勝8敗と負け越していた伝統的強豪国「ティア1」(現ハイパフォーマンスユニオン)を2万超の観衆で埋め尽くされた“聖地”秩父宮で撃破した。

27年W杯オーストラリア大会を翌年に控えた中、日本の現在地をはかる大会で弾みをつける大きな勝利を得た。ニュージーランドはホームでフランスに34―32で勝った。アイルランドはオーストラリアに33―31で競り勝った。

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 悲しみに暮れる指揮官に、桜戦士が白星を届けた。相手は欧州6か国対抗でイングランドを破るなど、成長を遂げる格上のイタリア。過去2勝8敗の相手を27―10と押さえ込み「超速ラグビー」の真価を発揮した。「勝って、嬉しい気持ちで。やったなと」。主将のロック、ディアンズは勝利後仰向けに倒れ込み、勝利をかみしめた。

 この日、左腕に喪章を巻いてグラウンドに立ったフィフティーン。朝の練習時、昨夜にジョーンズHCの母親が亡くなったことを伝えられた。もともと4月の遠征時の不適切発言でこの一戦まで指揮を執ることはできなかったが、フランカーのリーチによれば、ジョーンズ氏はビデオメッセージで選手を鼓舞したという。

ディアンズは「エディにとってもしんどい時。チームの一員として、皆で頑張っていかないと、という感じだった」と振り返る。

 試合は前半5分に先制を許す。それでも同11分、トライエリア前でボールを受けたディアンズが相手の守りを切り裂き反撃のトライを挙げた。同17分にはFB松永が勝ち越しトライ。気温26度、湿度80%の条件下、豊富な運動量で「超速ラグビー」を完遂。キャプテンは「エディの為に、チームの為にいい努力ができた」。リーチも「勝って成長できるというのが、一番いい」とうなずいた。

 イタリアからは18年以来、8年ぶりの勝利。27年W杯に向け、現在地を確かめるシリーズで好スタートを切った。次戦はオーストラリアに移り、世界ランク3位のアイルランドに挑む。昨年11月は、10―41と完敗した強豪だが、リーチは「シックスネーションズで強い相手にも勝ったイタリアに勝った。

このプロセスを踏んで行けば、勝てる」と真っ直ぐ答えた。大番狂わせを起こす準備は整った。(大谷 翔太)

 ◆ネーションズ選手権 26年に新設された、北半球グループ(イングランド、フランス、アイルランド、イタリア、スコットランド、ウェールズ)と南半球グループ(南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチン、日本、フィジー)の対抗戦。夏と秋に3試合ずつ行い、6試合の成績で北、南半球内の順位を決めて同順位同士で11月に最終戦を行う。

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