◆サッカー北中米W杯▽決勝トーナメント2回戦 パラグアイ0―1フランス(フィラデルフィア競技場)

 FIFAランク3位のフランスは同41位のパラグアイを下し、準優勝だった前回大会に続く8強進出で、4大会連続ベスト8入りとなった。

 0―0の後半25分にエムバペが決めたPKが決勝点となり1―0で勝利したものの、後味の悪い試合となった。

 試合開始からパラグアイは5バックで守備を固めただけではなく、ボールのないところでもエムバペを執拗にマーク。相手をいらだたせる戦法を取る。

 前半34分にはファウルを受けたエムバペが相手DFを突き飛ばした場面から両チームが一触即発する場面が起きた。さらに同38分には、右サイドにパスを出してゴール中央へ走り込もうとするエムバペの左肩付近に、相手DFが右手で“水平チョップ”をしたように見えたシーンが主審の目の前であったが、ファウルも注意もVARもなくCKで試合が再開された。

 フランスにとってはフラストレーションのたまる展開で、PKの場面でもPKマークをパラグアイの選手が踏んで荒らしたり、ボールのないところで記録されないラフプレーを連発。相手のイエローカードが試合後に提示された1枚に終わったとは思えない内容だったこともあり、試合後、フランスの選手たちはそろってパラグアイのプレーに苦言を呈する。

 

 バルコラ「こんな試合は初めてでした。これほどまでに激しい接触や、不意を突くようなプレー、後ろから押されるような場面が多い試合は経験がありませんでした」

 サリバ「正直に言えば、主審は相手チームにもう少しイエローカードを出してもよかったと思います。そうすれば、相手も少し落ち着いたかもしれません」

 チェルキ「審判については、特に言うことはありません。皆さん自身も見ていたでしょう? ファウルは30回か40回くらいあったのに、相手へのイエローカードは0枚でした」

 それでも、こうした試合内容になるのは織り込み済みで、デシャン監督からは「パラグアイの最大の特徴は、相手を試合から引きずり出そうとすることだ」との指示を受けていたという。それだけに、チェルキは「だから僕たちはその点を十分理解して試合に入りました。そして、僕たちも戦えるチームであり、激しい勝負にも応じられることを示したかったんです。

おそらく自分たちの技術や戦術を存分に見せられる試合ではありませんでした。相手の最大の武器は、戦うこと、激しくぶつかってくることですから。でも今日、僕たちは改めてみんなに示しました。フランス代表はサッカーがうまいだけのチームではないということを。もし相手が『戦い』を挑んでくるなら、僕たちもそれに応えられる。そういうチームなんです」と胸を張り、バルコラも「相手から何度も厳しいプレーを受けましたが、やり返してはいけない、自分も同じようなプレーに乗ってはいけない、と意識していました。だから、本当に難しい試合でした。でも、良い経験になったと思っています。何より勝てたので、今日振り返ると、それが一番大きなことです」とうなずいた。

 苦しみながら8強進出を決めたフランスは、準々決勝でモロッコと激突する。

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