歌手のクミコが30日、東京・初台の東京オペラシティで「クミコスペシャルコンサート シャンソンティックな歌たち with ベイビーブー~」を開催した。5月27日発売のアルバム「シャンソンティックな歌たち Vol.2~時代を紡ぎ、物語を歌う~」の発売を記念した全国ツアーを締めくくり、歌声で満員の観客を酔わせた。

 開演のベルとともに照明が落ちると、クミコが客席後方の扉から登場。幕開けの曲「サン・トワ・マミー」を歌うと、ステージに上がって平和への祈りに満ちた「イムジン河」を届けた。

 その後は、東京公演のみのスペシャルゲストとして作詞家・湯川れい子氏と東京女声合唱団(TLC)がステージに。クミコは湯川氏の90歳という年齢に驚きつつ「初めてお会いした頃からほとんどお変わりがなくて、本当に不思議」と目を丸くした。

 若々しさいっぱいの湯川氏に「ほら、なんだかありがたい感じがして、ご利益がありそうって手を合わせたくなっちゃうんですよ」と話すと、会場からは温かい拍手。クミコの持ち歌「広い河の岸辺」ではともに歌声を響かせた。

 コーラスグループ「ベイビー・ブー」とは、アカペラ「乙女のワルツ」などを歌唱。今年6月に91歳で亡くなった美輪明宏さんの名曲「ヨイトマケの唄」では、日本初のシャンソン喫茶・銀巴里の後輩にあたるクミコが哀悼と敬意の念を歌に乗せ、客席から拍手が注がれた。

 コンサート後半では、今年5月に92歳で亡くなった菅原洋一さんの代表曲「今日でお別れ」を披露。生前に同曲をデュエットで収録したクミコは抑制的にしっとり歌い上げ、こちらも敬愛する歌手・金子由香利のカバー「再会」へとつないでみせた。

 本編ラストではベイビー・ブーとTLCを再びステージに呼び、中島みゆきの「世情」を全員で歌い上げた。アンコールではエディット・ピアフの名曲「愛の讃歌」などに続き、ラストは「上を向いて歩こう」。

観客の手拍子と笑顔に包まれ、名古屋、札幌、神戸と巡ったツアーの最後を飾った。

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