
侍ジャパンのスタッフ会議が17日、都内で行われ、東京五輪の直前合宿地が仙台の楽天生命パーク宮城に決まった。7月29日に開幕戦を行う福島に近く、移動の負担が少ないことが決め手になった。
稲葉ジャパンが金メダルの拠点に仙台を選択した。侍ジャパン強化委員会の山中強化本部長は「移動を含め、仙台で調整して福島に乗り込むのが一番」と説明。会議には稲葉監督ら首脳陣も参加し、7月22日から仙台で約1週間の直前合宿を行い、開幕直前に同地でNPB球団と強化試合を2試合実施する方針を固めた。
対戦相手は仙台を本拠地とする楽天が筆頭候補。来季は五輪開催の影響で公式戦開幕が3月20日と早いため、3月恒例の代表戦は行われない。一方、7月21日から8月13日は公式戦休止期間で7月下旬のマッチメイクに支障はなく、大会直前に楽天との強化試合実施が濃厚となった。
仙台、楽天には、野球が前回行われた08年北京五輪で代表を率いた星野仙一氏の思いが息づく。現役時代に北京でメダルを逃した稲葉監督は指揮官として雪辱に燃えている。仙台から福島へ、東日本大震災からの「復興五輪」を象徴する日程。さまざまな感情を込め、侍は杜(もり)の都から金メダルへと出陣する。
◆オールプロで臨んだ過去の五輪直前合宿と強化試合
▼アテネ大会(04年=銅メダル) イタリア・パルマで5日間の直前合宿。
▼北京大会(08年=4位) ジャイアンツ球場で8日間の直前合宿。巨人2軍との練習試合は雨天中止になったが、パ選抜、セ選抜と東京Dで1試合ずつ。パ選抜は6―4で下し、セ選抜には2―11で大敗した。