「お茶のある暮らし」プロジェクト
伊藤園は2022年4月から、茶畑の造成や栽培、食育などの連携を通じて、地域社会のつながりを創出する『泉州「お茶のある暮らし」プロジェクト』を開始している。【関連記事】伊藤園「お~いお茶」関東でも専用茶葉生産を本格展開、埼玉県入間地区で新産地事業、国内で最もCO2排出量の少ない荒茶工場も建設
活動予定地域は、大阪府南西部に位置する大阪府阪南市、熊取町、岸和田市の泉州エリア。
伊藤園と阪南市の取り組みでは、4月9日から阪南市の遊休農地にお茶の苗木を植樹する活動を行っている。茶畑運営や茶摘み、茶づくりなどを通じて市民にも関わりを持ってもらい、自分たちの手で育て、出来上がる喜びの共有をすることで地域コミュニティの創出を図るねらいだ。
植樹式 集合写真
さらに、阪南市ではこの活動を通じて阪南市産茶葉として、他には無い新たな価値を確立する計画。体験観光など交流人口拡大、SDGsの普及啓発、シティプロモーション(地域活性化策)をさらに推進していく。
阪南市未来創生部の松下芳伸部長は、9日の植樹祭で次のように語った。「今後は、お茶を活用して創った、新製品をふるさと納税の品物としたり、茶摘み体験などを観光資源として、地域の活性化や交流人口、関係人口の拡大を目指す。お茶の効用や市民の健康に関する疫学研究も含め、市民の健康づくりにつなげていきたい」。
植樹式の様子 (右から水野市長、伊藤園 国枝本部長)
伊藤園と阪南市は、市民の健康づくり推進のための「連携と協力に関する協定」を締結し、これまで野菜飲料を通じた健康サポートや、健康に特化した品揃えの自販機展開などをしてきた。伊藤園は、今後このプロジェクトを通じてお茶の飲用習慣が、阪南市民の幸福感および生きがいなどに、どのような有益性をもたらしているかを明らかにする疫学調査研究にも着手していく。
また、伊藤園と熊取町との取り組みでは、熊取町にある大阪観光大学と伊藤園が、地域活性化に向けて「産・官・学連携協力に関する協定」を締結している。
授業では、留学生と日本人学生がお茶の入れ方や飲み比べ、アレンジ方法などに挑戦する。さらに、日本茶を通して海外へ向けた日本文化のイメージ発信や外国人観光客向けの新商品提案などを行う予定という。
伊藤園と熊取町は、持続可能なまちづくりや住民の幸福度の向上などを図ることを目的とした「包括連携協定」を締結している。

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