首都圏・中部エリアを中心に、居酒屋「新時代」をはじめ6ブランド7業態を展開するファッズが、近年店舗数を伸ばしている。同社は2006年に創業し、店舗数はことし7月にグループ100店舗を達成した。
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メインブランド「新時代」は、1本50円(税込55円)の揚げ皮串「伝串(でんぐし)」や、190円(税込209円)の「生中(サッポロ黒ラベル)」など“コンビニよりも安い”を謳う居酒屋。客単価は2000円ほど。コスト高騰を理由に外食の多くが値上げに踏み切る中、“1本50円”などのメニュー価格について、現時点では値上げを考えていないという。
「新時代」の看板商品「伝串」は、波形串打ちした鶏皮を揚げ、独自開発の甘口タレとスパイスをかけた商品。甘口タレは高麗人参を配合し、スパイスは大豆が主原料で、塩分0に仕上げている。パリパリの食感で“クセになる”“やみつき”になる味わいをアピールする。スパイスは提供前に使われているが、卓上にも置かれているため好みで追加するのもおすすめだという。
4段(10本500円・税込550円)、6段(21本1050円・税込1155円)などピラミッド状に積み上げる提供スタイルも特徴だ。利用客1人当たり平均5本以上注文されており、販売総数は間もなく累計1億本に達するという。
「伝串」以外にも、海苔をふんだんに使った「海苔10倍磯部揚げ」350円(税込385円)、伝串に辛みを加えた「伝串赤」1本90円(税込99円)、利用客自身が混ぜて完成させる「面倒くさいポテトサラダ」480円(税込528円)など個性的なメニューを取りそろえる。
10月3日に「新時代 渋谷道玄坂店」(10月5日オープン)で開催したメディア向け発表会で、ファッズの執行役員営業戦略部長の野澤一馬氏が登壇し、好調要因は「お客様に(アピールポイントが)分かりやすく伝わっている点」だと説明した。
InstagramをはじめとしたSNSの反響では、“とにかく安い”“やみつきになるメニュー”という声が寄せられ、ピラミッド状に積み上げた「伝串」の写真に「いいね」が多く集まるという。ファッズは今後、4~5年で「新時代」を中心にグループ500店舗を目指す方針だ。

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