矢野経済研究所は8月29日、パンに関する消費行動の調査結果を公表した。
6月に消費者アンケート(サンプル数=1291)を実施し、その結果をAIで分析したもの。
〈値上げへの考え方〉
パンの値上げにどのような方法を望むか聞いたところ、「価格転嫁」が全体の4割超を占めた。次いで「容量減で価格据え置き」(33.8%)、「原料グレードダウンで価格据え置き」(22.9%)となった。
「価格転嫁」は30代以上で4~5割を占めるが、原料のグレードと容量のどちらを重視するかは年代によって異なる結果となった。20代では「原料グレードダウンで価格据え置き」が4割以上と最も多く、「容量減で価格据え置き」は2割程度。一方、70代では「容量減で価格据え置き」が5割近くを占め、「原料グレードダウンで価格据え置き」は8.8%にとどまった。
「年代が下がるほど容量減を望まず、年代が上がるほど原料のグレードダウンを望まない傾向があった」。この結果を踏まえ、「商品のターゲットや中心購買層に合わせて最適な価格改定方法を採用することで、値上げによる消費者の離反を防ぐことができる」と分析している。
〈パンの裸売り(袋詰めなし)への意識〉
「コロナ禍を経験した消費者として、ベーカリー店・パン屋におけるパンの裸売りについてどう考えているか」を質問した。対象者は最近1年程度で「一番よく買う」と回答したパンについて、購入先が「ベーカリー店・パン屋」と回答した339人。「焼き立てが美味しいパンのみ裸売り」を望む人が3割超を占め、「袋詰めが良い」(28.0%)、「裸売りでケース陳列が良い」(18.9%)、「裸売りが良い」(18.3%)が続く。
男女別に見ると、男性の方が「裸売りが良い」との割合が高い(男性22.9%・女性14.5%)。
〈米麦日報2023年8月31日付〉









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