イオンは6月に環境月間を迎えることから、6月10日、イオンモール幕張新都心にて、イオントップバリュの土谷美津子社長らがブランドビジョン「人と地球とハーモニー」の実現に向け、人へのやさしさや環境配慮の視点で開発した新商品とサステナブル戦略の進捗発表会を開催した。

トップバリュは、地域社会に貢献するとともに地球全体の環境に配慮した活動を行うことで持続可能な社会の実現を目指していくため、2025年までの目標として、トップバリュ商品全品を100%環境配慮商品にすることを掲げており、「脱炭素」と「自然保護」の観点から、化石由来の資源削減や CO₂削減、資源循環、再利用などを促進するための開発を進めている。
2025年4月30日現在、6,027SKU切り替え済みで、2025年度計画数に対し半数以上を達成している。
イオントップバリュ、100%環境配慮商品へ半数以上移行/サステナブル新商品&戦略進捗発表
右から髙橋取締役開発本部長、土谷社長、小田嶋衣料本部長
右から髙橋取締役開発本部長、土谷社長、小田嶋衣料本部長
日経BPによる、企業のESG(環境・社会・ガバナンス)活動に対するイメージを調べた「第5回ESGブランド調査」でイオンが初の総合1位に選出された。土谷社長は「トップバリュが貢献し、お客様に響いたと思う。非常に感謝している」と喜びを語った。

これには、ここ数年で「環境に配慮された商品を選ぶ」意識が高まった人は半数以上いるという意識の変化がある。購入するうえで、環境にもお財布にも優しいことが大事だ。

昨年は、古紙を一部使用した「リサイクルトイレットペーパー2倍巻」(本体税込569円)や「ラベルレス天然水2000ml×6本」(税込448円)など4点がスーパーマーケット業態の各カテゴリーで売上1位となっている。

「人にも、地球にも、お財布にもやさしい」商品として今回新商品も展開する。

カカオを使わずに作った、ひまわりの種由来のチョコレート代替品を使用した菓子「チョコか?WITH BISCUIT(ウィズ ビスケット)」を数量限定で発売する。
イオントップバリュ、100%環境配慮商品へ半数以上移行/サステナブル新商品&戦略進捗発表
イオントップバリュ「チョコか?」
イオントップバリュ「チョコか?」
昨今、気候変動や労働環境等の影響によりチョコレートの原料であるカカオが不足し、供給量のひっ迫や価格の高止まりがみられる。生産技術の向上や代替原料を模索してきたが、同社は国内で初めて、代替チョコレートのパイオニアであるPlanet A Foods 社(ドイツ)が開発したチョコレート代替品「ChoViva(チョビバ)」を使用。

「ChoViva」は原材料としてひまわりの種を使用し、カカオ同様に発酵・焙煎の工程を経ることで、まるでカカオ由来のチョコレートのような香りと味わい、口どけを実現している。


安全性とおいしさにこだわった「fun fun smile」 のベビーフードでは、子育て先進国スウェーデンに学び企画開発、オーガニック認証商品など7品目を発売する。保育園の栄養士・保育士の意見を企画・開発に反映し、子どもの成長にあわせた、わかりやすく選びやすい表示にもこだわっている。少子化でも拡大し続けるベビーフード市場で、ライフスタイルを応援したい考えだ。

10年目に突入した特定原材料7品目不使用※(現在は 8品目)「やさしごはん」では、人気の定番メニューをリニューアルし、初めてのスイーツラインを拡充する。生チョコのような食感とビター感が楽しめる「濃厚ココアのなめらかテリーヌ」など2品目で、食物アレルギーのある子供や家族にもっと手軽に食事を楽しんもらえるラインナップとなっている。
イオントップバリュ、100%環境配慮商品へ半数以上移行/サステナブル新商品&戦略進捗発表
イオントップバリュ やさしさごはんシリーズ
イオントップバリュ やさしさごはんシリーズ
スイーツでは、さつまいもの皮をアップサイクルした「トップバリュベストプライスさつまいもクッキー」(17枚税込278円、50g100円)を発売。国内において干し芋を製造する際にさつまいもの中央部分だけを使用する場合が多く、1本あたりの約半分の外側部分が廃棄となる。皮を含む外側部分の糖度や栄養価は高く、今回は甘みの強い「茨城県産 紅はるか」の外側部分を使用。ペースト状にして、練り込みさつまいも本来の風味が楽しめるクッキーに加工、2tの残渣削減に貢献した。全国約2200店舗で、数量限定で販売する。
イオントップバリュ、100%環境配慮商品へ半数以上移行/サステナブル新商品&戦略進捗発表
イオントップバリュ「さつまいもクッキー」
イオントップバリュ「さつまいもクッキー」
飲料では、国内初となる国産有機レモングラスを使用したペットボトルハーブティー、「オーガニック レモングラスティー」を発売する。
イオントップバリュ、100%環境配慮商品へ半数以上移行/サステナブル新商品&戦略進捗発表
イオントップバリュ「レモングラスティー」
イオントップバリュ「レモングラスティー」
人気商品のベストプライス商品では、価格を上げずに餃子の豚肉の配合を増やし、大幅リニューアルも行った。


切り花のカテゴリーとしては国内プライベートブランドとして初めて、国際フェアトレード認証取得の ケニア産ローズを発売。工業用アルミケーブルを65%配合した「トップバリュ アルミホイル」も新発売する。

同社は今後も、環境配慮と毎日の暮らしに新しいアイデアを提案する商品の開発に注力していくという。
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