昭和産業は8月7日、千代田区の本社で「昭和産業2025年 秋冬新商品試食会」を開催し、9月1日発売のリニューアル含む3品を調理実演した上で紹介した。発売25周年を迎える「オレインリッチ」は、酸化の強さをメインに訴求するパッケージに変更した。
新商品「極サクッから揚げ粉」は、まぶす前に水を加えることで衣はサクサクの食感に、肉はよりジューシーに揚げられることをアピールする。「SHOWAホットケーキミックス600g」はリニューアルに際し、人気の絵本シリーズとコラボレーションを実現した。既存商品「お釜にポン」は直近の出荷数が3割増であることも紹介した。
「オレインリッチ」は、「キャノーラ油の1.8倍酸化に強い」ということをパッケージに表記する。「健康機能を押し出していたが、酸化に強い機能をメインの特徴としたアピールに変えている」(同社)。あっさりしているため、加熱でも生でもさまざまな調理に合うこと、繰り返し使っても油っぽくなく、おいしさが長持ちする特徴も合わせて提案する。試食はドレッシングとマヨネーズに使って提供し、「野菜のおいしさ、卵の風味が際立つ」(同社)と説明した。
フライヤーメーカーの調査によると、約70%が油を繰り返し使っており、4回以上使い続けるという回答者もいるという。「『オレインリッチ』は繰り返し使っても油っぽくなく、あっさりおいしく食べられる」(同社)。
10月から「健康こめ油」や「エクストラバージンオリーブオイル」も対象にした「SHOWAプレミアオイルキャンペーン」を展開する。
「極サクッから揚げ粉」は、水をなじませ、粉をまぶし、揚げるだけの時短・簡便商品だ。まぶす前に大さじ1杯の水を加えることで、粉が均一に鶏肉に付着しやすくなり、ほどよくダマになって、サクサクの食感を生み出すという。
また、鶏肉の水分が抜けにくくなり、よりジューシーに仕上がるという。衣がはがれにくく、べちゃつかないのも特徴だ。1cmの油でもうまく揚げられるという。油汚れが軽減できることも提案する。水を加える手法と配合で特許出願中だ。

ダマにならない
から揚げ粉市場では少ないという生姜を利かせており、丸大豆しょうゆを粉末化し、コクとまろやかさを実現したという。にんにく不使用で、子供でも食べやすく、弁当用にも使えるようにした。10月頃から同社のから揚げ粉すべてを対象にしたクローズドキャンペーンも実施する予定だ。
「SHOWAホットケーキミックス600g」は、さらにふんわり、くちどけの良い食感にリニューアルする。ホットケーキミックス市場のシェアナンバーワン商品だが、「より多くの人に使ってもらうため、人気絵本『パンどろぼう』とコラボした」(同社)。「パンどろぼう」デザインパッケージを期間限定で発売するほか、オリジナルイラストが浮かび上がる音感マグカッププレゼントキャンペーンも実施する。
〈「お釜にポン」は4~7月出荷数30.3%増、米の売場活性化したいと問い合わせ増〉
とうもろこしはい芽油を用いた「お釜にポン」は、炊飯時に1粒入れるだけで、「米がふっくらつやつや、おいしく炊きあがる」(同社)。
栄養機能食品(ビタミンE)で、ビタミンEが摂取できることも訴求する。4~7月の出荷数は30.3%増、大手ECサイトでは61.3%増と伸長している。「米の売場を活性化したいとスーパーからの問い合わせが増えた」(同社)。7月の伸び率が一番大きいといい、今後のさらなる伸びも期待する。昨年発売40周年を迎えたロングセラー商品となり、1993年の平成の米騒動時にタイ米の輸入が増えた時も伸びたという。

お釜にポン
会場では、備蓄米やカリフォルニア米の使用試験結果とともに展示した。特にカリフォルニア米に使用することで、食感やつややかさが大きく向上することを強調した。
〈大豆油糧日報8月13日付〉
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