エムスリー・カンパニーがこのほど開催した「2025秋冬ネタマッチ合同記者発表会」では、10数社の企業が参加し、各社が新商品を紹介した。このうち、さとの雪食品は新商品の豆腐スイーツ「とうふスティック」を、ミヨシ油脂が常温保存できるバター風味オイル「すぐに使える かける本バター スマート」(200g)を発表した。


さとの雪食品の「とうふスティック」は10日から、全国のスーパーなどで順次発売する。「ガトーショコラ」、「抹茶ショコラ」、「黒ごまショコラ」の3種類をそろえる。賞味期限は製造日を含む97日間(要冷蔵)、価格は税抜178円。

同商品は、豆腐で作った「ご褒美スイーツ」と強調する。国産大豆を使用した豆腐を主原料に、植物性たん白質を5g以上含みながら、本格スイーツとしての満足感を兼ね備えたとする。毎日のおやつや朝食、軽食として、手軽にワンハンドで楽しめるスティック状で展開する。日持ちすることから買い置きにも向く。さらに、1本あたり100kcal 未満となっており、「『スイーツは我慢しなきゃ』なんてもう言わせない!」をコンセプトに掲げる。

本格スイーツを実現するために、材料同士をすばやく均一に混ぜてペースト状にすることで、しっとりとなめらかな食感を作り上げた。フレーバーは、300回以上の試作を繰り返した末に決定したという。大豆臭を抑えるために、特に香りの高い抹茶や黒ごまを厳選した。抹茶ショコラはホワイトチョコパウダーを使用することで、スイーツ感を向上させた。


冷やして食べるのはもちろんのこと、凍らせて食べたり、温めて食べたりといったアレンジも提案する。

豆腐市場では、豆腐バーなどを始めとした「進化系豆腐」が勢いづいていること、また「創業52周年を迎えた当社の知見や商品力を生かして新たな形に挑戦したい」(同社)との思いから開発に至った。

豆腐は主な購買層が60代以降のため、若年層の取り込みが課題だ。その中で、豆腐バーの購買層は20~30代に特に支持されているという。そこでコンセプトから開発まで、ターゲット層に近い20代の女性社員たちが手掛けた。「当社ではこれまで、さまざまな豆腐スイーツを手掛けてきたが、おいしさとトレードオフなイメージを払拭したい」と意気込む。

〈ミヨシ油脂は4万本販売を達成した「すぐに使える かける本バター」から小容量追加〉


ミヨシ油脂のバター風味オイル「すぐに使える かける本バター」(400g)は、22年10月に発売し、累計販売数4万本を突破したヒット商品となった。その前身は、15年に発売した斗缶の業務用(冷蔵)だという。販売にあたり、利便性向上のために常温でも保存ができるよう改良した。
さとの雪食品が豆腐のご褒美スイーツ発売、おいしさとトレードオフなイメージ払拭
「すぐに使える かける本バター」
「すぐに使える かける本バター」
同商品は、溶かす手間が不要ですぐに使えることで、洗い物も減らせる。常温保存ができるため持ち運びしやすく、キャンプなどアウトドアにも向く。二重構造のボトルで鮮度保持力を高めている。


一般的なバター風味オイルは香料を使用したものも多いが、同商品では香料を使わずにバター風味を表現した。香気成分ラクトンをバターの3倍含むオランダ産バターオイルを67.5%、植物油脂を32%使用した。

用途としては、冷えても固まらないため、ソースやドレッシングや、冷製メニューにも向いている。他にも料理の仕上げやスープの風味付け、ソテーなど炒め油やアヒージョなどに使用可能だ。焼成前の生地や焼き立てのパンに塗るといった使い方もできる。

6月3日から、200gタイプの「同 スマート」を発売することで、トライアルや一人暮らしの人でも使いやすくなった。アウトドアでも持参しやすいサイズとなっている。従来品の賞味期限も210日から240日に延長した。

〈大豆油糧日報2025年9月5日付〉
編集部おすすめ