日本栄養士会の中村丁次会長は2月6日に都内で開かれた新調理システム推進協会のセミナーで、全国的に増えているこども食堂の衛生管理の問題を指摘した。

中村会長は「こども食堂を応援しているが、結構、根無し草なところがあり、どの省庁が管轄しているか分からない。
日本では外食では調理師を置かなくてはいけず、食品衛生管理をする必要がある。仮に、こども食堂で食中毒が起きた場合、責任の所在がはっきりしない点を心配している」と話す。

欧米には地域の公的レストランがあり、そのほとんどを地域の病院が経営していることを紹介。

「そうした病院レストランでは12時から14時までは 外来患者とその家族が食事をして、14時から16時までは地域の高齢者が集まって食事をする。食事をとったあとは、医師や管理栄養士、薬剤師といった専門職がお話をする食事付き講演会が開かれていて人気だ」と欧米における病院の役割を話す。

そのうえで、「今後、こども食堂がどう発展するか分からないが、現在、こども食堂には子どもだけが来ているわけではなく、お年寄りもいて地域のコミュニティエリアになっている。いっそのこと、医療施設がその施設の側にレストランを作って、その監視の下、食堂を運営したらいいのではないか。地域包括ケアシステムを作る核になりうると思う」と提案した。

認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえが2025年12月に発表した調査結果によると、全国のこども食堂は3年連続で1,700カ所以上増えており、1万2,601カ所に上るという。その数は、公立の小学校・義務教育学校を合わせた1万8,545校の7割に近づいており、全国の小学校区の約4割にこども食堂があるという結果となった。
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