●“餃子の旨いラーメン屋”を口コミから探す企画、第4弾は銀座で最も古いラーメン屋『萬福』さんです。

 ラーメン屋に行ったらサイドメニューの餃子を必ず頼む、という人は多いでしょう。

日本においしいラーメン屋は星の数ほどありますが、しかし“餃子がおいしい”という条件を追加すると、かなり絞られると思います。

 というわけで、東京に存在する“餃子の旨いラーメン屋”を、ネットではなくリアルな口コミから探すこの企画、今回は銀座で一番古いラーメン屋の『萬福』さんです。

餃子が旨い東京のラーメン屋。銀座で一番古いラーメン屋『中華そば 萬福』の餃子はなぜウマい?
創業は1929(昭和4)年、東京で2番目に古い中華料理店 

 今回この店をオススメしてくれたのは、ブックデザイナーの森祐二さん(仮名・33歳)です。仕事で銀座を訪れることが月に何度かあるそうで、その際のランチには決まって『萬福』さんに行くそうです。そして、毎回、食べるのは中華そばと餃子。というわけで、森さんに『萬福』さんの餃子を推す理由を伺っていきましょう。

福々したふっくら餃子に癒される

餃子が旨い東京のラーメン屋。銀座で一番古いラーメン屋『中華そば 萬福』の餃子はなぜウマい?

――『萬福』さんといえば、銀座で一番古いラーメン屋さんですよね(編注:創業は大正時代で銀座に店を構えたのは昭和4(1929)年)。
「もともとは屋台だったみたいですね。今もお店の外観・内装ともに昭和の雰囲気を残しています。いつものんびりした空気が漂ってます」

餃子が旨い東京のラーメン屋。銀座で一番古いラーメン屋『中華そば 萬福』の餃子はなぜウマい?
お店の中は昭和の西洋食堂のような雰囲気

――『萬福』さんの看板メニューは中華そばですよね。
「そうですね。僕もいつも中華そばと餃子を注文します。常連客はそれぞれ自分の中の定番があって、「ポークライス」(950円)や「冷やしそば(醤油味」(1080円)ばっかり食べてる人も。

また、夏季限定の「冷やしそば(とりごま味)」(1080円)を楽しみに、毎年のように来店する人もいるようです」

餃子が旨い東京のラーメン屋。銀座で一番古いラーメン屋『中華そば 萬福』の餃子はなぜウマい?
餃子6個700円

――麺類と餃子はセットで頼むんですね?
「はい。実は中華そばも冷やし中華もかなりボリューミーなので餃子まで食べるとかなり満腹になりますが、ここの餃子は頼まずにはいられないですね」

――どんな餃子なんですか?
「1個が手のひらサイズくらいあって、皮が厚め。具も多いのでふっくらしてます。底面はこんがりきつね色。そして上部の皮は透き通るような乳白色。この見た目がもうたまらないですね(笑)」

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カリッとモチっとした皮で、餡は豚肉がどっしりと入っているパワフル系。

――確かに完璧な焼き色ですね。餡についても教えてください。
「豚肉と白菜、香味野菜が一体化した餡で、かじると肉汁がブワッと出てきて、とにかく肉々しいタイプ。この肉の旨みを存分に味わうべく、僕は酢と胡椒だけでいただきます」

餃子が旨い東京のラーメン屋。銀座で一番古いラーメン屋『中華そば 萬福』の餃子はなぜウマい?
「中華そば」700円

――「中華そば」についても教えてください。
「まさに絵に描いたような昔ながらの中華そばです。濃い醤油色のスープに、ナルト、メンマ、ほうれん草、そして三角形の薄焼き玉子、これが見事なバランスで、毎回美しくレイアウトしたように浮かんでいます」

――スープも昔ながらの醤油味ですか?
「香味野菜と魚介と動物系でとった秘伝のスープとチャーシューの煮汁を合わせたスープです。色は濃いのですが、塩味は強くなくまろやか。

生姜がキリッと全体を引き締める感じでしょうか。ツルツルと口当たりもよく喉越し抜群の麺とよく合います」

まとめ

餃子が旨い東京のラーメン屋。銀座で一番古いラーメン屋『中華そば 萬福』の餃子はなぜウマい?
中華そばに入る三角形の薄焼き玉子[食楽web]

『萬福』では「中華そば」しか食べたことがなかった筆者。今回、餃子を食べに行ったところ、確かに絶品。餃子の皮が肉厚で、ふっくらしていて、中の餡も肉々しさ満点。歴史ある『萬福』の中華そば&餃子は、まさに日本の食文化遺産だと改めて思った次第です。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO
中華そば 萬福

住:東京都中央区銀座2-13-13
TEL:03-3541-7210
営:11:00(月土11:30)~15:00(月土~14:30)、17:00~22:00
休:日・祝

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