●大人気の観光地、鋸山(のこぎりやま)の石切場跡や日本寺の石仏に圧倒され、金谷名物「黄金アジフライ」を食べる海と山を大満喫の千葉日帰りさんぽへ。
千葉は観光スポットがいっぱい。
山と言えば、富士山の様に三角形に近いイメージの人も多いと思います。しかし鋸山は、千葉県安房郡鋸南町と富津市にまたがる、標高329mの四角いギザギザした山。絶景が楽しめると森林活動ガイドのさんぽ好きが出かけてきました。
【ハイキングコース】東京から2時間。歴史ある石の名勝地「鋸山」のおすすめスポット

鋸山は房州石(ぼうしゅういし)が採れるため、かつては採石が盛んに行われ日本の近代を支えていました。そのため、山頂周辺では採石場跡を見ることができます。さらに、南側斜面にある日本寺(にほんじ)では、たくさんの石仏に圧倒されること間違いなし。

鋸山へ公共交通機関で行くには、電車なら東京駅から内房線で2時間で浜金谷駅へアクセスできます。また、久里浜港から東京湾を横断し、金谷港へ約40分で行く東京湾フェリーの旅も楽しいですよ。山頂まで登る登山ルートや、足に自信がない人にはロープウェーもある観光しやすい山です。

山の上から内房の穏やかな海を見渡せることも有名。あちこちに海が見える場所があり、天気が良ければ、場所によって三浦半島や富士山が見えます。さて、山の中もじっくり見てみましょう。
石切場跡は見所が多く歴史を感じられる

石を採っていた山だけあって、登山道は石の階段が多く、アップダウンに汗がにじんできます。階段をよく見ると多くの人が使ったのか、へこんで斜めになっていました。階段が急なため、手すりやロープが設置されている場所もあり、登山ルックがおすすめです。
「ラピュタの壁」と呼ばれる見どころスポットも!

ラピュタの壁と呼ばれる石切り跡の切り立った壁は必見! より良いものを求めて石を切った結果、デコボコしたのだとか。スケールの大きな景色を眺めながら、観光客が撮影に勤しんでいました。

房州石を運び出すために作られた切通し跡も通ってみて。石を切った跡がくっきり残った上が苔むし、上から緑が覗く様子は、とても幻想的。異界に迷い込んだ気分になるかも。
日本寺で仏像に圧倒され、信仰の厚さを感じる

登山コースを利用すると北口管理所から日本寺へ入ることが多いです。入ってすぐ目にするのが、百沢観音。がけに彫られた一尊に感嘆のため息がこぼれます。
人気スポットは地獄のぞき

山頂の近くにある地獄のぞきは、切り立った崖からちょこんと飛び出た場所。絶景を見ることができる人気スポットは、下をのぞきこむドキドキ感を味わえます。
●DATA
乾坤山 日本寺
住:千葉県安房郡鋸南町鋸山
営:9:00~16:00(最終入場15:00)
拝:大700円、小400円
【グルメ編】地獄のぞきで冷や汗かいたら「地獄アイス」!?

観光して疲れたらロープウェーがおすすめです。下山する前に「地獄アイス」を食べてみませんか? ロープウェーの山頂展望食堂の売店で販売されています。バニラに竹炭が混ぜられた真っ黒なアイスはさっぱりとした甘さ。
●SHOP INFO
山頂展望食堂・売店
住:鋸山ロープウェー山頂駅2階
営:10:30~ロープウェー最終便2時間前
『金谷食堂』で話題の「黄金アジフライ」を食べる

漁港があるということは、海鮮が楽しめるということ。金谷の名物・アジフライを食べに『金谷食堂』へ行きました。

頼んだのは「房総フライ定食」。普通のアジよりも黄金色で脂たっぷりの黄金アジを使用したフライが食べられます。他にもその日の地魚フライがつく定食です。

肉厚な黄金アジがふわふわジューシー。この日の地魚はカレイとサワラでした。サクサクの衣をまとったフライたちは、今まで食べた魚フライの常識を覆すほどの絶品さでした!ぜひ一度味わってみて。
●SHOP INFO
金谷食堂
住:千葉県富津市金谷2152-1
営:平日10:00~19:00頃(土日祝~19:30頃)
休:無休
海と山が一度に楽しめ見所が詰まった鋸山へ行こう

かつて産業の礎となった石切場は、今は緑に覆われた幻想的な空間として目に映ります。さらに、日本寺の中腹に広がる仏像たちを見て回れば、あっという間に時が経つことでしょう。
(撮影・文◎乃々)