●アウトドア料理の第一人者・小雀陣二さんが、ソロキャン飯をワンランクアップさせる、レトルト食材を使ったお手軽ワンバーナーレシピをお教えします。
まもなく秋を迎えて、キャンプのベストシーズン到来! 楽しいキャンプの醍醐味といえば、キャンプ飯。
●著者プロフィール

小雀陣二(こすずめ じゅんじ)
1993年からアウトドア業界に身を置き、得意な料理を生かして手軽で簡単なアウトドア料理の手法やレシピを紹介。また国内外でカヤックやMTBなどのツアーを開催するほか、アウトドアブランドと組んだ商品企画や販売促進にも携わる。週末には喫茶と雑貨「雀家」の店主としての顔も持つ。
真空パックの殻つきアサリで作る「ちょっと豪華な山ボンゴレ」の作り方
アサリのむき身水煮缶は、キャンプ料理の食材としてお馴染みの人も多いはず。それに加えて僕がおすすめしたいのが、インスタント味噌汁についてくる真空パックの殻つきアサリ。これを使えば、ボンゴレスパゲティも一気に本格派なご馳走に格上げしますよ!(小雀さん)

◎材料(1人分)
・スパゲティ……100g
・アサリ水煮缶……1缶
・殻つきアサリ真空パック……1袋
・ローリエ……1枚
・鷹の爪……1本
・オリーブオイル……大さじ2
・ニンニク……1片
・ブラックペッパー……適量
・塩……小さじ1
・水……150g

◎作り方
1.フライパンにオリーブオイル、潰したニンニクを入れて中火で熱し、ニンニクの香りをオイルに移し、半分に折ったスパゲティ、アサリ水煮、ローリエ、鷹の爪、塩、水を入れる。
<point!>スパゲティを別茹でせず、フライパンに材料すべてを入れて作ると、鍋一つで作れて味がよく染みます。
2.フライパンを強火で熱し沸騰したら中火にし、かき混ぜながら水分を飛ばし、スパゲティを好みの硬さに茹で、殻つきのアサリを加える。

3.味見をして必要なら塩で調え、仕上げにブラックペッパーをふる。
白石温麺はキャンプ飯に最適!「トロトロ葛あん温麺」の作り方
長さ9cmと短い乾麺の「白石温麺」はパッキングしやすく、小さいクッカーでも調理しやすいので、僕はいつもお世話になっています。シンプルに塩と小麦だけで作られていて油も入っていないので、酸化して油臭くならないのもいい。

◎材料(1人分)
白石温麺……1束
葛粉……大さじ2
うどん出汁……1袋
青ネギ……5cm
梅干し……1個
水……300ml

◎作り方
1.鍋に湯250mlを沸かし、白石温麺を茹でる。麺に塩味がついているので、味見をしながらうどん出汁を加える。
2.葛粉をカップなどに入れて水50mlで溶き、鍋に流し入れ、汁にとろみをつける。 刻んだ青ネギ、梅干しをのせる。
<Point!>とろみをつけるには、体を温めてくれる葛粉をちょっと贅沢に使いたい。葛粉はダマにならないようによく混ぜよう。

インスタント食材でワンランクアップ!ドライポルチーニを使った「ポルチーニクリーミーリゾット」

乾燥しているので日持ちがよく、軽くて持ち運びも便利な「ドライポルチーニ」。クリーム系との相性が抜群なので、リゾットにするとおいしい。戻すときはお湯でじっくり戻して香りを引き出そう(写真左)。ご飯はコンビニなどで売っている「塩おにぎり」を使うと手軽に作れますよ。
豚角煮を使った「豚バラたっぷりカレー」

カレーはキャンプ飯では間違いのないメニュー。中でも、食べ応えのあるゴロゴロ肉がたっぷり入った豚バラカレーは最高! でも生肉は保存が効かないのが難点。そこでおすすめなのが「豚角煮のレトルト」(写真左)。味つき肉のおかげで、カレーの風味に奥行きも出て一石二鳥です。
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人数に合わせて食材や調味料を用意して、ソロキャンから家族や友人と出かけるキャンプ飯にぜひお試しあれ。
(写真◎高橋郁子、文◎鈴木志野)
●書籍情報

『アウトドア料理大全』
こだわりの道具から調理法、絶品レシピまで、小雀陣二さんのアウトドア料理とフィールドへの愛がたっぷり詰まったアウトドア料理本の決定版。
著者:小雀陣二
定価:2970円(税込)
発行:平凡社
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※今回の記事で掲載している写真は『アウトドア料理大全』からの抜粋です。