麻布十番に今秋オープンした『かにじぇんぬ 麻布』は、2室のみの個室で味わう活蟹専門店。料理人が目の前で生きた蟹を調理し、最も美味しい瞬間を引き出します。
個室×ライブ調理が生む至高のひととき
麻布十番の静かな路地にひっそりと佇む、活け蟹専門店『かにじぇんぬ 麻布』。
扉を開けると、柔らかな間接照明が灯る静謐な空間が広がります。盆栽や蟹の浮世絵が飾られた室内は、和の趣とモダンデザインが溶け合う上質な雰囲気。掘りごたつとテーブル、それぞれ趣の異なる2室のみの完全個室で、各部屋には専用の洗面室まで備わっています。ほかの客と顔を合わせることなく過ごせる設えは、まさに「大人の隠れ家」。記念日や会食など、大切な夜を過ごすのにぴったりの空間です。
この個室で味わえるのは、活け蟹のポテンシャルを最大限に引き出した贅沢な料理です。
料理長が目の前で生きた蟹を捌き、刺身、茹で、焼きなど、部位ごとに異なる調理法で仕上げてくれます。使用するのは、北海道・釧路を中心に水揚げされる新鮮な毛蟹。その日の朝に港から直送されるため、身の締まりと甘みは格別です。今回のコースでは、二人で毛蟹を一杯まるごと堪能。爪から甲羅まで余すことなく味わう“蟹尽くし”の時間が始まります。
殻を割る小気味よい音を聴き、目の前で捌かれ、調理されていく光景を間近で眺めながら、次第に漂う蟹の香りに自然と心が高鳴ります。手際よく包丁を入れる所作は思わず会話を忘れて見惚れてしまうほど見事。
今回は、秋ならではの味覚・松茸と活蟹を組み合わせた季節限定コース「秋の味覚 松茸と活蟹のコース」(税込3万8,000円)を実食。旬の贅沢を存分に堪能しました。
松茸の芳香と活蟹の旨みが織り成す特別コース、いただきます
先付は、蟹の旨みを閉じ込めた茶碗蒸し。とろんと滑らかな口当たりの茶碗蒸しは、ひと口目から蟹の甘みと出汁の上品な旨みがじんわりと広がり、体の芯まで染み入るよう。山椒のほのかな香りが後味を締め、静かな余韻を残します。
続いて登場したのは美しい八寸の盆。まるで宝石箱を覗くような華やかさに心が躍ります。栗、銀杏、無花果、落花生、百合根、蛸柔らか煮、鱧の黄韮お浸し…。ひと皿の中に、秋の恵みがぎゅっと凝縮されています。
蛸の柔らか煮は、ほろりと崩れるほど柔らかく、噛むほどに旨みがじんわり。鮎の骨せんべいはカリッと香ばしく、ついお酒が恋しくなる味わい。
生の蟹を刺身で味わう贅沢
次に登場したのは、毛蟹の刺身。赤酒を使った特製醤油にさっとくぐらせて、豪快にひと口。ねっとりと舌に絡む食感と、瑞々しい甘みが口の中に広がり、思わず息をのむおいしさです。生の蟹を刺身で味わうのはここならでは。鮮度抜群の毛蟹だからこそ、雑味のない甘みと旨みがダイレクトに感じられます。
七輪焼の蟹と松茸。香りも味わいも至福の一言
前菜に感動している間にも、七輪では炭火が赤々と燃え、蟹と松茸がじゅうじゅうと音を立て始めます。滴る蟹の汁が炭に落ちるたびに、香ばしい煙が立ちのぼり、部屋中に芳醇な香りが漂う。これこそライブ調理の醍醐味。目で見て、耳で聞き、香りで感じる、まさに五感のごちそうです。
半生に仕上げられた蟹の身はジューシーで、口いっぱいに素材本来の甘みが広がります。
松茸には軽く火が入り、シャクッとした歯ごたえとともに香りがふわり。すだちを一絞りすれば、柑橘の爽やかさが加わり、一層秋めいた味わいに。熱々の蟹と松茸、それぞれの旨みが寄り添う瞬間は、まさに至福です。
蟹とフカヒレが共演した贅沢な揚げ春巻き。一口かじると、衣がサクッと軽やかに割れ、中から熱々の旨みがじゅわっと溢れます。蟹の甘みとフカヒレのとろみが舌の上で溶け合い、塩を添える必要もないほど旨みが飽和した逸品です。
先ほど炭火で焼かれていた松茸が、次はしゃぶしゃぶの出汁としても再登場。
黄金色の出汁にさっとくぐらせた毛蟹の身は、噛まずともほろほろとほぐれていきます。そこに松茸の香りが溶け込んだ出汁が絡み、まさに秋そのもの。
和食店では少し意外な、パンを使った一口の箸休めも。こんがりと焼かれた小さなトーストに、マスカルポーネチーズと蟹味噌、蟹のほぐし身、そして黒キャビアが美しく重ねられています。一口で頬張ると、全ての食材が重なり合い、上質な蟹クリームコロッケのような味わいに。
メインは毛蟹と鮑を熱々のまま味わう至福の一皿
熱々の石鍋で提供される「御石(おいし)」は、コースのハイライト。ぐつぐつと煮立つ鮑肝のソースの中には、毛蟹の身と鮑がゴロッと入っています。深みのあるほろ苦さと蟹の甘みが重なり、力強く奥行きのある味わいに。思わず無言になるほどの美味しさでした。
大きな土鍋ごと運ばれてきたのは、ツヤツヤと光沢を帯びた松茸ご飯。土鍋の蓋を開けた瞬間、ふわっと松茸の甘く上品な香りが広がります。ほかほかのご飯からは松茸の旨みがじんわりと染み出て、細かく刻まれた松茸のシャキシャキとした歯ざわりも心地よい。お米は程よい弾力を残しつつ、出汁と松茸の旨みが芯まで染み込んでいました。
ここで、先ほどの「御石(おいし)」でいただいた鮑肝ソースが再登場。
残った熱々のソースに炊き立ての松茸ご飯を潜らせると、濃厚な肝のコクと蟹の甘みを感じる極上のリゾットに。食べ終わるのが惜しくなるほどの幸福な一皿でした。
食後のデザートは、和の心を感じる三種の甘味。
まとめ
完全個室という特別なプライベート空間で、職人の手さばきとともに味わう活け蟹料理。 東京にいながら、産地さながらの鮮度と臨場感を味わえる唯一無二の場所です。特別な夜に、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
●SHOP INFO
かにじぇんぬ 麻布
住:東京都港区麻布十番3-10-5 THE CITY 麻布十番Ⅱ CROSS 2F
TEL:03-6809-4987
営:12:00~14:00、18:00~23:00
休:不定休
@ kani.azabu









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