京料理といえば野菜などをシンプルに調理して、美味しく味わうのが流儀。素材をいかした淡い味付けでも料理を美味しく印象付けているのも、出汁のおかげともいえます。
今回は、そんな出汁の魅力を最大限に楽しめる、京都ごはんにぴったりのお店『京都離宮』をご紹介します。
城南宮すぐそばの『京都離宮』
『京都離宮』があるのは京都駅からかなり南、京都でも有名な神社「城南宮」の近くで、京都市営地下鉄烏丸線・竹田駅のあたりにあります。駅を下りて南西の方向へ歩くことおよそ20分、城南宮のすぐ南に到着。
立派な庭園を構える『京都離宮』は出汁を使った数々の料理を楽しめるほか、“おだしのテーマパーク”でもあり、お出汁の展示などもあります。出汁の勉強も気になるところではありますが、さっそく料理を楽しみましょう。
出汁を楽しみ尽くす。京都離宮の「だしまき御膳と釜たきごはん」
注文するとまず、最初にお米の入ったお釜が運ばれてきて目の前で点火されます。次に提供されるのが、4つのショットグラス。こちら、中身は飲み比べ用のお出汁で、鯖とうるめいわしを使った「離宮のおだし」、「かつだし」、「あごだし」、「京さわらだし」の4種類になっています。
「離宮のおだし」は優しいバランス型、「かつおだし」はややストロング、「あごだし」は洗練された端正なタイプ、「京さわらだし」は上品ながら魚の風味も強く感じられます。
4つのお出汁を実際に飲み比べてみると、印象がかなり違っていて面白い。個人的にはスッキリしたものより、味わいが濃いものが好きなので、「京さわらだし」が一番印象に残りました。
すると、スタッフの方が「さきほど飲んで選んだお気に入りの出汁を使って出汁巻き玉子を焼きます」とのこと。
好みの出汁で楽しむ「だしまき」は感動もの
出汁の飲み比べの後にやってきたのが、こちらのお料理。「だしまき」以外にも、季節の料理がいろいろ付き、見た目にも華やか。京都らしいランチ御膳に心が躍ります。
「だしまき」を一口味わうと、焼き立てなのでフワッと軽やか。出汁に選んだ「京さわらだし」のさわらの香りと味わいが広がり、美味しさを引き立てます。
京都でもお馴染みの「だしまき」。上品さだけではなく、味の奥行きを感じさせる一皿は感動ものでした。
色とりどりの前菜もゆっくりと味わっていきましょう。今回訪れたのが10月中旬だったこともあって秋仕様の内容となっています。
焼き小茄子など、出汁を効かせた野菜のおかずが並ぶ中、色取りとサッパリ感を詰め込んだぬたロール、さんまの煮物など、ごはんがすすむ前菜がラインナップされています。
ごはんが炊きあがったら、出汁巻きと一緒に味わいます。
ごはんにだしまきをのせ、熱々の出汁をたっぷりかけます。最後に、出汁の旨味を余すことなく味わえば満足この上なし。
前菜のさつまいもの素揚げや焼き栗などを最後に食べれば、ホッコリした気分で締めくくれます。
出汁のおみやげも
最後にお出汁の展示を見てまわりました。出汁の種類や歴史などが学べ、実際に出汁の原料を手に取って香りを体験できる展示コーナーなどもあります。
また、出汁のおみやげなども販売しています。中でも印象的だった商品が、コーヒーのドリップバッグのように出汁を気軽に楽しめる「離宮の飲むおだし」。お茶のように味わえば、すっと体に染み入る美味しさを家でも体験できます。
おだしのテーマパーク『京都離宮』。京料理を支える出汁文化を味わいながら、旬を味わう素敵なお店です。
(撮影・文◎けいたろう)
●SHOP INFO
京都離宮 おだしとだしまき
住:京都府京都市伏見区中島鳥羽離宮町45
TEL:050-5589-6151
営:10:00~17:00(L.O. 16:00)
休:火曜
https://kyotorikyu.com
●著者プロフィール
けいたろう
旅するグルメライター。大阪と京都をむすぶ京阪電車の沿線在住で、複数の旅行情報サイトにて旅とグルメのガイド記事を執筆。気になるグルメ情報があるとB級グルメも高級店も穴場のお店も有名行列店でも、とにかく幅広く取材!食楽webでは関西グルメ情報を中心に紹介しています。









![日清食品 ラーメン山岡家 醤油ラーメン [濃厚豚骨スープの旨みが広がる] カップ麺 117g ×12個](https://m.media-amazon.com/images/I/51YlvYcaKyL._SL500_.jpg)

