●北陸新幹線の延伸により、福井県・敦賀まで乗り継ぎなしに新幹線1本でアクセスできるようになりました。そこでこの年末、東京駅から新幹線に乗り込み3時間半、終点の敦賀駅へ、美味しいものを探しに行ってきました。
若狭湾に面した敦賀半島の西側は海岸線が入り組み、風光明媚な入江が数多く点在しています。そこは格好の漁場でもあり、今も漁や養殖が盛ん。実はこのエリアは大きな宿泊施設が少なく、宿泊するなら漁師民宿が有力な選択肢となります。
そうした背景から、各民宿ともリノベーションを施したり、アクティビティーを充実させたりと個性を全面に打ち出しているのが特徴。今宵の宿として選んだのが、そんな個性派宿のひとつ「かつみや<KATSUMIYA>」です。
絶景を楽しめるモダンな宿へと2024年にリニューアル
民宿とは思えないモダンな佇まいの宿に到着したのは日が沈みかけた頃。目の前には薄暮に染まった波ひとつない穏やかな入江が広がっています。まさに絶好のロケーション。ここでどんな料理に出会えるのか、胸が高鳴ります。
カフェ風の設えのフロントで出迎えてくれたのは、女将の山瀬亜由美さん。ウェルカムドリンクをいただきつつ話を訊いたところ、かつては舟盛り料理など漁師料理を売りにしていた和風民宿だったそうです。
「2024年にリノベーションしたばかりなんです。フロント兼カフェを海側に設け、朝食をゆっくり食べながら、のどかな美浜の海を楽しめるようにしました。
これまで年配の宿泊客中心だったのが、リノベ後は若い世代やひとり旅の利用も増えたそう。これまで好評だった料理についても、調理を担当するご主人と相談した結果、思い切ってリニューアルを決断したと山瀬さん。
「美浜ならではの美味しい料理を色々と味わっていただきたいと考え、コース仕立てで少量ずつ供するよう変更しました」
調理やサーブが大変になったのでは? と尋ねると「お客様には好評なので」と笑顔でひと言。夕食が一層、待ち遠しくなってきました!
次々に供される多彩な海の幸に、若狭の海のスゴさを痛感!
通されたのは、木の温かみを感じられるシンプルモダンなツインルームでした。客室の窓を空けると、目前に美しい海が広がっていました。
時間になったので食事会場に向かうと、すでに準備が整えられていました。おしながきを確認すると、先付からデザートまで全11品。宴の開始に心が踊ります。
食前酒で喉を潤し、まずは先付に箸を伸ばします。もずく酢やバイ貝、手毬寿司に若狭牛のローストビーフまで、実にバラエティに富んでいて酒の肴にもうってつけ。
というわけで、すかさず地酒の飲み比べセットをオーダーしました。今回いただいたのは「早瀬浦」「梵」「白龍」の3種。どれも個性が際立っていてしみじみ旨い。
ここで登場したのがレンコダイのお吸い物。ダシの香りに誘われひと口飲むと、上品で優しい味わい。すするたびに体が癒されていくようです。
そしてお待ちかねのお造り。器にはスズキ、カンパチ、カジキ、ヒラマサ、オキアジ、スマガツオといった近隣で獲れたさまざまな刺身が並びます。これだけでも若狭湾の豊かさが推し量れるというもの。
口にすると歯ごたえがあり、その後じんわりと脂の甘みが感じられます。注文した地酒をグイッと呑み、さらに口にするとさらに旨し! あっという間に平らげてしまいました。
次に卓上にドンと置かれたのは、何と大皿にのった1パイのアオリイカ。透き通るような美しい白色の身こそ鮮度の証! 弾力ある身は噛み応えがあり、口中に旨みが広がります。
これ、間違いなく地酒が進むヤツですよ。
口直しの茶碗蒸しの後は真打ち登場。真鯛の若狭焼、ぶり大根といった主役級の料理が供されます。意外だったのがフグの唐揚げ。実は若狭は知られざるフグの産地でもあるのです。地元で獲れたフグは、高値が付く下関港でセリにかけられることも多いのだとか。
締めとしてアラ汁とさざえのご飯をいただく頃には、もう身も心も大満足。期待していた以上に若狭、そして日本海の幸を満喫し尽くした気分になりました。若狭の海、恐るべしです。
こだわりが光る朝食も大満足
夕食に比べて朝食は一見、至ってシンプル。昨夜、さんざん飲み食いして疲れた胃には嬉しい限りです。でもよく見ると、名物のへしこや昨夜いただいたイカの残りを使った塩辛をはじめ、地元感あふれるこだわりの料理の数々!
おかずの旨さについついご飯も進み、お替りまでしてしまう始末。
●SHOP INFO
かつみや〈KATSUMIYA〉
住:福井県三方郡美浜町丹生49-2
TEL:0770-39-1045
https://katumiya.co.jp/
嶺南を旅するならぜひ逗留したい! 美味しい“進化系”民宿
冒頭でも紹介した通り、個性あふれる宿が充実している若狭地方。今回宿泊した「かつみや」に加え、若狭の海の幸を満喫できるオススメの宿を厳選してお届けします。
民宿「ちょうべい」で四季折々の味覚を味わう
海辺の船小屋や欧亜国際連絡列車の車内をコンセプトにしたユニークな客室が人気の宿が、「敦賀さざなみリゾート ちょうべい」。客室は6タイプ。かわいいサイズの小さな和室から、展望風呂を備えたスイート和洋室まで全8室から選べます。
料理の美味しさにも定評があり、鮮度抜群の海の幸などを使った炭火焼懐石をはじめ、テラスでは海鮮BBQコースや牡蠣づくしコースなども味わえ、四季ごとに違った若狭の魅力を楽しめます。また朝食でいただける、女将自慢の発酵料理も評判です。
●SHOP INFO
敦賀さざなみリゾート ちょうべい
住:福井県敦賀市名子14-43-3
TEL:0770-23-7818
https://choubei.jp/
漁師料理を心ゆくまで堪能できる民宿「漁場の宿 はっとり」
古き良き、漁師民宿の趣が漂う民宿「漁場の宿 はっとり」は、とにかく食事が美味しい宿。若狭湾で獲れた海の幸を生簀で活かしているため、鮮度抜群の料理をいただけます。
料理はすべて個室でゆっくりと。若狭産ならではの素材の味を十二分に楽しめるようシンプルかつ素朴な味付けも最高。魚好きにはたまらない豪華な盛り付けで、思う存分、漁師料理が堪能できます。
そして1階、2階のすべての部屋から、若狭湾国定公園を代表する景勝地である「三方五湖」の一つ、日向(ひるが)湖を一望できるロケーションも魅力の名宿です。
●SHOP INFO
漁場の宿 はっとり
住:福井県三方郡美浜町日向10-31
TEL:0770-32-0617
https://www.hattorimaru.com/









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