ゆばだけを食べて1日過ごしても全く飽きないかやってみた!
旅に出かけたら、名物のご当地モノを堪能してみたいと思うもの。ある日、日光に行く機会を得た筆者、名物「ゆば」をぜひ食したいと思いたちました。現地で、数ある食堂やレストランを物色していると、多彩なゆばメニューにびっくり。
ところで、ゆばは、豆乳を煮た時にできる薄い膜を引き上げたもの。京都や東京などの一般的なゆばは、一枚をすくってできる一枚仕上げですが、日光のゆばは、それを折りたたんで重ねた二枚仕上げ。折りたたんだ時に間に豆乳が入るので、ジュワッとジューシーなのが特徴です。ちなみに漢字で書くと、日光は「湯波」、京都では「湯葉」と書きます。日光の伝統的な名産品で、精進料理や料亭などで食べられるほか、現在では蕎麦やうどんと合わせて、「ゆばそば」「ゆばうどん」を売る飲食店を多く目にします。
生ゆば

まず味わってみたのが「生ゆば」。やさしくて栄養価の高いゆばは朝食にもぴったり。こちらはゆば料理を出す食堂やレストランのほとんどで食べられます。わさびや醤油やポン酢をつけてあっさりといただきます。大豆そのものの風味がより引き立ち、二枚仕上げのジューシーさがよく分かる。みずみずしいおいしさは間違いない!
ゆばうどん

次にいただいたのが「ゆばうどん」。クルクルっと巻いた大きな二枚仕上げのゆばが入ったうどんです。
ゆばカレー

そして同じく夕食は『たまり漬け本舗つるや』にて「ゆばカレー」をいただきます。スパイスの効いたカレーの上にたっぷりとのっているのは、生クリームではなく、ゆばと豆乳。スパイスもゆばと一緒に食べるとまろやかになってこれは絶品です。家でも取り入れたいおいしい一品に大満足です。
小腹を満たしてくれる食べ歩きゆばグルメ

朝食を終え、観光に出かけると目にしたのは「ゆばコロッケ」。こちらは華厳の滝付近の売店で販売しています。ポテトの中に豆乳を混ぜ込み、中には大きなゆばがそのままの姿で入っています。店頭では、風味を楽しむために何もかけずにそのまま食べてと表記。

そのまま食べてみるとなるほどやさしい塩味が。大きなゆばが入っているので、食感もしっかりとわかります。そのほかには、スティック状のゆばに衣をつけて揚げた「ゆばカツ」(350円)などもあり、ちょっとしたおやつ感覚としてもゆばを楽しめます。

せっかくなのでおやつにもゆばを味わってみたいと、最近のテレビや雑誌などでよく取り上げられている「ゆば肉まん」を購入。

各店舗製法は若干異なりますが、皮には豆乳を練り込み。中には細く切ったゆばがぎっしり。観光の途中にちょっと小腹を満たしてくれます。
さんぽに疲れてホッと一息。ゆばスイーツを堪能

中禅寺湖周辺には食堂やレストランがずらりと並びます。散歩の途中に一息いれるのにも、もちろんゆば。華厳の滝駐車場近くの『たまり漬け本舗つるや』では、たくさんのゆば商品が楽しめます。オーダーしたのは、ゆばのプリンの「ゆばプリ(300円)」とゆばの千切りをのせて揚げた「ゆば揚げまんじゅう(130円)」。そしてドリンクには「ゆば豆乳」をセレクト。ゆば豆乳はもはや豆乳なのでは? と思いつつ、飲んでみると予想通り豆乳!こちらのおすすめスイーツは「ゆばプリ」。豆乳を使ったモッチリプリンはヘルシーで食感がたまらない極上デザートです。

食後にお土産をチェックしてみると、さまざまなゆばの商品が売られています。そのまま食べる「生ゆば」やお味噌汁に便利な「乾燥ゆば」はもちろん、ゆばを練り込んだ「ゆばやき」や「ゆばせんべい」など、たくさんのゆば商品があるので、チェックしてみましょう。
・・・・・・・
日光名物はほかにも洋食などたくさんありますが、今回はゆばで1日過ごしてみました。日光ゆばは、良質のたんぱく質やカルシウム、鉄分を多く含み、おいしくてしかも低カロリー。刺身から精進料理、そしてスイーツまでと幅広く使える食材って、ほかにはないかも。ゆばしか食べませんでしたが、全く飽きることなく、多彩な料理を楽しめました。日光へ行ったなら、ぜひ試してみてください。
●INFORMATION
日光へのアクセス
<電車>浅草、新宿駅から出発する「スペーシアー」が便利。
直通・浅草駅~東武日光駅 1時間48分
料金:2,798円
https://www.city.nikko.lg.jp/
・・・・・・・
●著者プロフィール
矢巻美穂
国内、海外の旅行雑誌を中心に活動するカメラマン。趣味は温泉めぐりと食べ歩き。座右の銘は「美味しいものは産地で食べるに限る」。旬の美味しいものをその産地で食べることに興味津々。