2018年10月1日(月)に「とらや 赤坂店」がリニューアルオープンしました。以前の赤坂店は、東京オリンピックが開催された1964年にオープンした地上9階建ての建物でしたが、今回のリニューアルオープンで建物もガラス張りの低層建築へと一新。
和菓子が好きな人はもちろん、海外からのお客様も連れて行きたくなるモダンな和菓子店への生まれ変わったとらや 赤坂店の見どころをご紹介しましょう。
虎屋茶寮でしか食べられない甘味を堪能
新店舗は地下1階と地上4階建てのガラス張りの外観。内装にも吉野のヒノキを使うなど木の温もりが感じられ、「とらや 東京ミッドタウン店」「とらや 京都一条店」「TORAYA TOKYO」を手がけた建築家の内藤廣氏による設計です。

そんな建物の3階には、製造場である「御用場(ごようば)」を併設した喫茶「虎屋菓寮」があります。同店で販売する生菓子や焼菓子は毎日この御用場で手作りされており、職人による菓子作りの様子が見られるのはここだけなのだそう。

虎屋菓寮では、甘味と食事メニューが用意されています。菓寮というと1人では入りにくいのかと思いきや、半個室のテーブル席やテラス席だけでなく、窓に面したカウンター席もあります。

赤坂店限定で提供される甘味は「あんみつ」「お汁粉」「残月」など。今回はあんみつを試食しました。

北海道産の小豆を使用した程よい甘さのこしあんこそ、ここ「とらや」の醍醐味。さらに、天草から作られた食感のいい寒天、栗本来の甘みが感じられる栗羊羹、寒天に甘みを加えた琥珀羹など、彩りの良さも同店のあんみつの魅力です。
ほかの虎屋菓寮でもあんみつは提供されているのですが、赤坂店では蜜に水飴を加えていないので、少しさっぱりした味わいになっています。


赤坂店限定の特製羊羹も登場
2階には季節限定商品から定番商品までを扱う菓子売り場があります。通常のとらや店舗では、ショーケースのなかに入ったお菓子を対面販売で購入しますが、赤坂店では車椅子でも利用しやすい高さのテーブル上に商品が並んでおり、近くのスタッフに声をかけて購入するシステムです。

茶寮でいただける「残月」に加え、赤坂店限定で販売されるのが特製羊羹「千里の風」。こちらは黄色と黒の虎模様になったユニークな羊羹で、以前も赤坂地区の店舗で期間限定販売されていました。

ほかにも、赤坂店のリニューアルオープンを記念して新発売となる小形羊羹「新栗(しんぐり)」も登場。裏ごしした新栗と白あんを練り上げた羊羹で、パッケージには赤坂店の設計を手がけた内藤廣氏のイラストがあしらわれています。


また、赤坂店ではオンラインショップで予約購入した商品を1階エントランスで受け取れるようになっています。このシステムは同店のみで、注文から最短3日後に受け取れるそうです。
地下には和菓子文化を学べるギャラリーを併設
赤坂店は商品を買うだけでなく、和菓子や日本文化についての展示を行う「虎屋赤坂ギャラリー」を地下1階に併設しています。東京ミッドタウン店にもギャラリースペースはありますが、ここまでスペースを取った展示をしているのは赤坂店だけなのだとか。

ギャラリーの入場はもちろん無料。今回の展示期間中は、見本帳に描かれた羊羹数種類を数量限定で復刻販売するので、レアな羊羹をここでチェックしてみましょう。

とらや 赤坂店を訪れるだけでも、和菓子の魅力に引き込まれるはず。ぜひ一度足を運んでみてください。
(取材・文◎今西絢美)
●SHOP INFO

店名:とらや 赤坂店
住:東京都港区赤坂4-9-22
TEL:03-3408-4121
営:売場8:30~19:00(平日)、9:30~18:00(土日祝)
虎屋茶寮11:00~18:30(平日)、11:00~17:30(土日祝)
ギャラリー10:00~17:30(イベントにより変更あり)
休:毎月6日(12月を除く) ※2018年10月6日は営業
https://www.toraya-group.co.jp/toraya/shops/detail/?id=5