職場から帰宅して、料理をする気力も体力もない…そんなときに身近な食材を使ってちゃちゃと手軽に作れて、しかも美味しい! そんな男子が喜ぶレシピを、料理研究家・奥田ここさんに教えてもらいます。

 今回は、旬のカツオの刺身を使った簡単おつまみ。

筆者が以前、築地市場の仲卸さんから「赤身の魚には黄身醤油が合う」と教わって、大好きになったレシピです。

 カツオといえば、春の「初鰹」と並んで美味しいのが、ご存知「戻り鰹」。黒潮に乗って北上した後、太平洋で豊富なエサを食べて南下してくるカツオで、脂がのっていて旨味たっぷりの、秋のご馳走食材です。

 カツオの食べ方は刺身やタタキ、揚げものや焼きものなど色々ありますが、黄身醤油漬けは、黄身醤油を作って漬けておくだけでOKという超お手軽レシピです。

「カツオの黄身醤油漬け」のレシピ

すぐできる男子つまみ! 旬の“戻り鰹”で作る「カツオの黄身醤油漬け」のレシピ

材料(作りやすい量)

・カツオ……約120g

[漬け汁]
・みりん……大さじ1
・日本酒……大さじ1
・醤油……大さじ2
・卵黄……1個

・大葉……適量
・白胡麻……適量

作り方

1.鍋にみりん、日本酒、醤油を入れ、ひと煮立ちさせて冷ます。そこに卵黄を入れ、よく混ぜる。調味料を加熱するとき、鍋が小さすぎるとガス火が鍋脇から入り込むことがあるので注意

2.カツオを5~6mmほどの厚さに切る

3.1.の汁に2.のカツオを漬け、冷蔵庫に入れる(約10~15分)

4.大葉を千切りにする

5.器に3.のカツオ、白胡麻を散らし、4.の大葉を添えたら出来上がり

 和食の味を支える基本的な出汁として、鰹節の旨味成分(イノシン酸)と昆布の旨み成分(グルタミン酸)を合わせたものが有名ですが、今回のレシピも、実は同じ。カツオの旨みにグルタミン酸を含む卵黄を合わせ、旨味成分を重ねています。

 薬味は大葉のほか、長ねぎや青ねぎ、刻み海苔なども相性◎。家にあるものでアレンジしてみてください。

すぐできる男子つまみ! 旬の“戻り鰹”で作る「カツオの黄身醤油漬け」のレシピ

 応用として、黄身醤油に漬けたカツオは、醤油の香ばしさを引き出す程度にさっと焼いていただくこともできます。そのまま冷製で食べた後、〆にいくつかを軽く焼いて温製で味わうのもオススメです。

 カツオはサクではなく刺し身用などの切り身を使っても大丈夫ですが、皮がないものをお選びください。

●著者プロフィール

奥田ここ

築地市場を「師」とあおぎ、旬の食材を中心にした和食及びイタリア料理の料理教室を主宰するほか、外国の方の参加や築地市場内での料理教室など、国内・海外で様々なスタイルの教室を開催。各種媒体・広告へのレシピ提供や、食材産地の取材、食に関するさまざまな話題の企画・執筆に加え、個別の要望に応じた出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切にし、無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
https://www.instagram.com/kokookuda/

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