ダイエット最強食品「オートミール」って何?
オートミールといえば、アスリートやモデルなど体作りのプロたちが常備している食材のひとつです。ダイエット中の人はその効果を知っていると思いますが、「オートミール? 何それ?」という人もいるかもしれないので、改めて説明すると…。
お米と同じ穀物の一種、つまり炭水化物で、糖質をたくさん含んだ食品です。
ごはんやパスタ、うどんなどの米や麦などの精白された穀物から糖質をとると、血糖値が急上昇するとともに、それを下げる働きをするインスリンがドバッと体内に分泌されます。インスリンは、その性質の1つに「脂肪を溜め込もうとする働き」があり、急上昇するほど効果も上がるため、脂肪が増えてダイエットには天敵です。
つまり、「血糖値を緩やかなスピードで上昇させる糖質」を選ぶのが賢いわけです。そんな食品の一つが、ズバリ、精白していない麦を加工した「オートミール」です。一般的に、血糖値の上昇スピードはGI値で示されます。白米はGI値が84なのに対し、オートミールは55。他の穀物で比較しても、オートミールのGI値の低さはトップクラス。加えて、オートミールは、コレステロールの上昇を抑える水溶性食物繊維が豊富に含んでいます。つまり、オートミールはダイエットフードとして最強に近い食品なのです。
カルディで人気のオートミールはどれ?

オートミールがダイエットにぴったりな食品であることは前述した通りですが、そもそも欧米で親しまれているアイテムであり、日本人にはあまり馴染みがありません。しかも種類が多く、どれを選んでいいのかわからない…というオートミール初心者のために、輸入食材に強い「カルディコーヒーファーム」で、人気のオートミールを聞いてみることにしました。
シリアルとオートミールは別モノ

カルディに行くと、「シリアル」のコーナーにずらりとオートミールらしき食品が並んでいます。ちなみに皆さんは、シリアルとオートミールの違いってわかりますか? 筆者もよく理解していなかったのですが、お店のスタッフさんが説明してくれました。
「シリアルは穀物加工品の総称で、コーンフレークやグラノーラ、ミューズリーなどがありますが、オートミールはその中の1つです。例えばコーンフレークはとうもろこしを加工した食品で、オートミールはオーツ麦(えん麦またはカラス麦とも言う)を加工したものを指します」(スタッフさん)

さらにオートミールにも加工方法に種類があり、もみ殻だけを取り除いたホールのものや、粒を粉砕したもの、ホールをプレスしたものなどが存在します。それぞれに特徴があり、調理時間が長いオーソドックスタイプや、短縮できるクイックタイプ、味付けしてあるインスタントタイプなどもあるんです。
『クエーカー』は王道の味わい

というわけで、一番人気のオートミールを聞いてみると、「好みや食べ方によって変わりますが、アレンジしやすいスタンダードなタイプを選ぶ人が断然多いです」とのこと。
たとえばアメリカの超有名なオートミールメーカー『クエーカー』。「メープルシュガー」や「レーズン&スパイス」といったフレーバーがありますが、ダントツ人気は薄い塩味だけの「オリジナル」だそうです。
「クエーカーのオートミールは加工法別にいくつか種類があるのですが、もっとも売れているのは、インスタントタイプで、お湯を注ぐだけですぐに柔らかくなって食べられるものです。また、1食分(20g)に個装されているので、使い切りで湿気ることもありません」

美味しさで選ぶなら『オドラムズ』のスチールカット
続いての人気商品は、アイルランドの老舗オートミールメーカー『オドラムズ』の「アイリッシュオートミール」。こちらも加工方法によって「クイッククッキング」、「スチールカット」の2種類があります。前者は水や牛乳などで3分程度煮るだけでできますが、後者は、なんと30分間も煮るタイプ。

しかし、筋金入りのオートミールファンは、手間のかかる「スチールカット」を好んで買っていくそうです。「スチールカットは、カラス麦の粒を窯で煎り、スチールの刃で粗くカットする伝統的な製法です。香ばしく、食感のプチプチが美味しいと評判なんですよ」とスタッフさん。


水や牛乳だけでなく、トマトソースや日本の出汁などにも合わせやすいそう。一体どんなものなのか、実際に買って作ってみました。
カルディのスタッフさんが説明してくれたように、オートミール・フリークに人気だという『オドラムズ』の「スチールカット」は、これまでのオートミールの概念が覆されるほど抜群の味でした。

煮る手間はかかりますが、多めに作っておいて、冷蔵庫で冷やしておけば、3日間は電子レンジでチンして食べられます。
みなさんもいろいろと食べ比べて、自分好みや生活スタイルに合ったオートミールを選んで、健康的なダイエットに励みましょう!
(撮影・文◎土原亜子)
●DATA
カルディコーヒーファーム
https://www.kaldi.co.jp/