2020年1月24日(金)~26日(日)に、横浜・大さん橋ホールにて日本最大規模のクラフトビールの祭典『JAPAN BREWERS CUP(ジャパンブルワーズカップ)』が開催されました。

 今年で8回目を迎える『JAPAN BREWERS CUP』は、ブルワー(ビール職人)による「ビール審査会」と「ビアフェスティバル」の2本立てのビールフェスなんです。

審査では、全国から集まったクラフトビールメーカー300社以上の中から、小麦系部門、ピルスナー部門、ペールエール部門、IPA部門、濃色系部門と各部門ごとに第6位までを審査。2020年の最高の一杯を選考しています。

今すぐ飲みたい! 世界に誇れる日本の「名作クラフトビール」4選

 今回、筆者も初参加して、各ブルワリーのこだわりの一杯を飲み歩いてきました。その中で改めて美味しい!と感じたイチオシの国産クラフトビールを4品ご紹介します。

鈴廣かまぼこが手がける地ビール『箱根ビール』

今すぐ飲みたい! 世界に誇れる日本の「名作クラフトビール」4選

 温泉地、箱根に醸造所を有する『箱根ビール』は、1997年に地元のかまぼこメーカーとして有名な『鈴廣かまぼこ』がリリースしている地ビール。かまぼこ作りに使われる箱根、富士、丹沢連山の名水「箱根百年水」を使っています。

 「箱根百年水」とは、鉄分を含まず、カルシウムやマグネシウムをほど良く含んだ、上質でまろやかな水質が特徴の水。この水から生み出されるビールは、極め細やかで芳醇な味わいが特徴で、飲みやすさも抜群です。

今すぐ飲みたい! 世界に誇れる日本の「名作クラフトビール」4選

 通年で販売されているのは、ホップの香りとほのかな苦味がありながらスッキリした飲みやすさが特徴の「箱根ピルス」と、華やかな香りとマイルドな味がやみつきになる「小田原エール」の2種類。そのほか、季節に合わせた限定ビールを製造しています。

 中でも「箱根ピルス」は絶対に飲んでもらいたいビールです。ピルスナータイプのビールで、ホップの香りとほのかに感じる苦味が心地よい一杯。ピルスナーらしいスッキリとした飲み口で、ビールらしいコクもしっかりと感じられます。

上質な水が生むきめ細かい喉越しと、飲み終わりの爽快さも素晴らしく、ついおかわりしたくなる味です。

今すぐ飲みたい! 世界に誇れる日本の「名作クラフトビール」4選

 現在はインターネットでも購入可能なので、日本屈指の名水で作られる地ビールを試してみてください。

●DATA

『箱根ビール』

https://www.hakone-beer.com/

日本を代表する地ビール『伊勢角屋麦酒』

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 こちらの『伊勢角屋麦酒』は創業1575年、名物餅の茶店『角屋(かどや)』が大正時代より始めた味噌醤油醸造の技術を生かし、1997年にクラフトビール造りをスタートしました。

 以来、2000年に「Japan Beer Cup」で金賞を受賞したのを皮切りに、2003年には日本企業で初めてとなるAIBA金賞とベストオブクラスウイナー賞を受賞、その後も数多くの国際大会で受賞を重ねる、まさに日本を代表するクラフトビールメーカーの一つです

今すぐ飲みたい! 世界に誇れる日本の「名作クラフトビール」4選

 ライナップは、定番のペルーエールやIPAを始め、レッドエール、スタウト、ゴールデンドラゴンなど多彩。自然界のさまざまな場所や植物などから採取した酵母を培養し、高品質なホップを駆使したオリジナリティあふれるビール造りを行っています。

 スタイルごとに、全くと言ってよいほど味わいが異なるため、一杯では終わらない魅力を秘めた『伊勢角屋麦酒』ですが、初めての人は王道の「ペールエール」がおすすめです。

 優しい口当たりとシャープな苦み、グレープフルーツのような柑橘系の爽やかで甘みのある香り。クラフトビール初心者からヘビーユーザーまで、幅広い層に受け入れられる、日本クラフトビールの一つの答えと言って良いビールです。

今すぐ飲みたい! 世界に誇れる日本の「名作クラフトビール」4選

 こちらも公式HPにて購入可能です。世界が認めた一杯を一度味わってみてはいかがでしょうか。

●DATA

『伊勢角屋麦酒』

https://www.biyagura.jp/ec/

クラフトビールのパイオニア『ヤッホーブルーイング』

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 長野県北佐久郡軽井沢町に本社を置くビールメーカーが、おなじみ『ヤッホーブルーイング』。実は缶入りのクラフトビールを日本で初めて造ったブルワリーです。

 看板製品は「よなよなエール」をはじめ、「水曜日のネコ」や「僕ビール、君ビール。」など。全国のコンビニやスーパーにも並んでいるので、一度は目にしたことがあると思います。

今すぐ飲みたい! 世界に誇れる日本の「名作クラフトビール」4選

 とりわけ、代表商品である「よなよなエール」は、まさにじっくりと“味わうため”に造られたビールです。色はやや濃い目の黄金色で、フルーティな香りと独特の深いコク、程よい苦味が特徴のエールビール。何度飲んでも飽きません。

●DATA

『ヤッホーブルーイング』

https://yohobrewing.com/

富士の伏流水で仕込む『DHCビール』

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 会場内でひと際目立っていたビールが、化粧品や健康食品で知られる株式会社DHCがプロデュースする『DHCビール』。富士山の麓、静岡県御殿場市のDHCビール工場にて、約3年ほど前から製造を行っています。今回の『JAPAN BREWERS CUP』の選考会でも、小麦系部門で「DHCスペシャルホワイト」が第3位に輝くなど、いま最注目のクラフトビールの一つです。

 富士の清冽な伏流水100%で仕込まれるビールは、雑味のない爽やかな口当たりと清涼感のある喉越しが特徴。尖った個性を主張するのではなく、飲みやすさと飽きにくさにこだわったラインナップです。

今すぐ飲みたい! 世界に誇れる日本の「名作クラフトビール」4選

 現在、販売されているのは「DHCラガービール」、「DHCゴールデンマイスター」、「DHCプレミアムリッチエール」、「DHCベルジャンホワイト」、「DHCブラックラガー」の5種類。

 飲んだことがないという人は、まずは「DHCラガービール」がオススメ。ニュージーランド産のホップを自社培養した酵母を使って丁寧に造られたラガービールです。ほんのりとレモンやライムのような柑橘系の香りがあり、キレのある後味は、毎日でも飲みたいと思える仕上がりになっています。

今すぐ飲みたい! 世界に誇れる日本の「名作クラフトビール」4選

 製造開始からわずか数年で「アジア・ビアカップ2016」や、「ジャパン・グレートビア・アワーズ2019」で賞を受賞。未体験の人は、ぜひ飲んで、その味わいを確かめてください。

●DATA

『DHCビール』

https://top.dhc.co.jp/shop/beer/

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