新橋で人気のあったカレー屋さんが2020年1月、東京・神田にお引越し。新橋時代から大盛りファンに人気だったという、山盛りのカレーがあると聞き、向かったのは『カレー屋 花一』。

ドアを開けると、目の前に券売機が。メニューは「ロースカツカレー」(550円)、「プレーンカレー」(500円)など、良心的な価格のカレーのボタンがずらっと並んでいます。その下に、大盛、ダブル大盛、トリプル大盛のボタンがあり、注意書きで「ルー・ライス両方増量になります」の文字が。ラーメン店の麺大盛りとか替え玉のイメージだと、ゴハンだけ大盛りなのかも? って思う人がいるのかも。両方大盛りになるなら、ルーとライスのバランス、万全ってことですね。
店内は大きな窓ガラスから日差しが入り爽やかな雰囲気。その窓に貼られたポスターにボリュームの説明が。普通盛の場合、ライス300gとルー250g、大盛の場合+150円でライス450gとルー380g。ダブル大盛は+330円でライス600gとルー500g。そして、今回オーダーした最大量、トリプル大盛は+490円でライス750gとルー630g。つまり、公式でトータル1380g、ということになります。

待つこと数分、目の前に出てきたのは、ゴハンがドーンと山状、その上にカツ、その下にルーが器いっぱいに広がる、高さのあるカレーライス。例えて言うなら伊豆七島の御蔵島。カレーの海から高い崖があって、ライスの島があるイメージ。このゴハンの島にはなだらかなビーチはない。山、崖、海! という感じ。これを切り崩しながら食べるってことですね。なんだか征服感を掻き立てられます。
計測すると、直径26cmの深皿に、高さ約12cm。重さは1417g(器の重さを除く)。公式よりボリュームがある! 「カツが乗っている分プラスされるんですよ」と店主。確かに! ポスターにはルーとライスの量が書かれていますが、ロースカツカレーの場合、カツの重さも加わるので、実際は1.4kg超えになるんですね。

まずはルーだけで一口。
これはもちろんゴハンに合うでしょう! ということで、ゴハンの崖を削って、ルーとライスを一緒に味わいます。うわ~。このカレー、ゴハンの甘さと一緒に味わうことで、さらに美味しく感じられるカレーだ! スパイスの香りと刺激を、ほんのり甘みのあるゴハンが包み込んで、さらに豊かな味わいにしてくれる絶妙の組み合わせ。たまらん~。

今度はカツをルーに浸して一口! カリッとしたカツにルーがしっかり乗って、豚肉の旨みをさらに引き立てます。この後すぐは、ルーなしのゴハンだけで一口。

「カレーはフォンドボーから手作り。一晩寝かせて深みとまろ味を出しています。毎日食べても飽きない味を作るようにしていますね。オフィス街だから、毎日食べる人のことを想定しているんですよ。ライスは東北のコシヒカリです」。なるほど。お米の甘さとルーのコク深さに納得です。
ちなみにトリプル大盛りは、新橋にお店があった時代は1日1食は注文が入っていたそうですが、神田に来てからは1週間に1食ぐらい、とのこと。

ところで、なぜ大盛、ダブル、トリプルのメニューが生まれたんですか?「うちの店の良さの一つは、550円でカツカレーが味わえるところ。安くお腹いっぱいになってほしい、という気持ちから、せっかく盛るなら大きいのにしよう、となったのがきっかけですね」。と店主。
ちなみに攻略法を聞くと「バランス良く食べることですね。ルーを先に食べきってゴハンが残るパターンが結構あるので、時々ロースカツとライス、福神漬とライス、などで味わったり、卓上にある辛味スパイス、ソースなどで味変を楽しんでほしいですね」。
もし、ルーがどうしても足りない! となったら、ルーのみ大盛り+150円で追加も可能ですが、そうなると1.6kgレベルに。食べきれる自信のある人にだけオススメします。
コクと辛さを感じる大人味のカレーに絶妙なバランスのライスと、しっかり衣でカリッと美味しいカツで、すっかり幸せな気分になった『カレー屋 花一』の「ロースカツカレー(トリプル大盛)」。次回は牛すじカレーと、ほうれん草と温泉タマゴのカレーのどっちにしようかなぁ。暑い夏こそカレーがうまい! また近々食べに来ること決定です。
(取材・文◎石澤理香子)
●SHOP INFO

店名:カレー屋 花一
住:東京都千代田区神田司町2-2-8 マガザン神田2F
TEL:090-6496-4296
営:10:30~20:30、土曜~16:00(L.O.各30分前)※食材なくなり次第終了
休:日曜、祝日