大阪・阿倍野にちょっとユニークな料理の専門店があります。それが今回紹介する『たちじゅう園(その)』。
夜には居酒屋的なメニューで太刀魚を使った色々な料理が楽しめますが、ランチに食べられるのは基本的にたった一つ。
それが店名にもなっている「たちじゅう」というメニューです。うな重の太刀魚バージョンで、ここでしか食べらない逸品に連日の大盛況となっています。

たちじゅう園があるのは、大阪の繁華街の一つ・天王寺から一駅の阿倍野。「あべのハルカス」の名前にもなっているエリアで、天王寺からでも歩いていける距離にあります。
市街地を抜けてそろそろ住宅街に差し掛かる道を歩いていると、スモーキーな香りのする『たちじゅう園』にたどり着きます。

店先には先客がたくさん。席に着くと、「たちじゅうにしますか? たちまぶしにしますか?」と確認されます。説明を聞いてみると、「たちまぶし」は太刀魚のお重に150円でお出汁をプラスしたメニューで、うな重に対するひつまぶしのように、だし茶漬けのようにして食べる料理らしいです。
プラスアルファがあるのならということで、そちらのたちまぶしをオーダーしました。
太刀魚のお重「たちじゅう」と初遭遇! うな重とどう違う?

まずサラダが登場したのですが、上に乗っているのは太刀魚の骨。カリッカリに揚がってポリポリと食べられます。

サラダを食べながら待っていると「たちじゅう」が到着。フタを開けると、タレのかかったご飯の上にかば焼きの魚がのっています。上に刻んだ大葉が乗っている以外、基本的な構成はうな重と同じ感じです。

うなぎの濃厚なトロッとした脂の感じとはちょっと違った身質で、ホクホク、むっちりとしつつ、ジューシーな食感。そこに甘辛のタレが絡んでいます。
太刀魚といえば塩焼きがメジャーで、淡白なイメージが強かったので、むっちりとした食感とタレの味付けは初体験。鰻とは味も食感も全然違って、代替という感じではなく、別の美味しいお重として存在しています。
出汁をかければ、「たちまぶし」に変身!

「たちじゅう」を半分くらい食べたところで、後半のお楽しみ。お茶碗によそってダシを掛ければ、「たちまぶし」の完成です。
出汁は割とサラッとした印象。
「たちじゅう」にはお店オリジナルの生唐辛子が付いてくるので、それを少し入れて食べると印象がガラッと変わります。「たちじゅう」一つで、色々な風味が楽しめる絶品グルメでした。
(撮影・文◎けいたろう)
●SHOP DATA
たちじゅう園(その)
住:大阪府大阪市阿倍野区松崎町3-17-4
TEL:06-6623-3483
営:11:00~13:30、17:00~22:00(L.O.21:30)
休:日、月曜、祝日
●著者プロフィール
けいたろう
旅するグルメライター。大阪と京都をむすぶ京阪電車の沿線在住で、複数の旅行情報サイトにて旅とグルメのガイド記事を執筆。気になるグルメ情報があるとB級グルメも高級店も穴場のお店も有名行列店でも、とにかく幅広く取材!食楽webでは関西グルメ情報を中心に紹介しています。