●ブロック肉を袋に突っ込んでレンチンするだけで焼豚が完成する? カルディの「焼豚はレンジで」が本当に使えるのか検証してみた
日本の焼豚といえば、炉で炙り焼きにする中国の「叉焼」とは違い、タレで煮込む “煮豚”が一般的です。昔ながらの町中華のラーメンや炒飯に使われるアレですね。
豚の塊肉をタコ糸でしばる、フライパンで焼き目をつける、そして数時間、鍋で煮込む…となると、最低でも2~3時間はかかります。「よ~し、今日はチャーシューを作るぞ!」と気合いを入れないといけません。煮込んでいる間も気にかける必要がありますしね。
ところが先日、カルディで、「焼豚はレンジで」(226円)という気になる商品を見つけました。なんと、豚のブロック肉をタレの入ったパッケージに突っ込んでレンチンするだけでチャーシューができるという、にわかには信じられないアイテムです。

パッケージ裏面の作り方によれば、電子レンジ(500W)で8分半加熱、そのあと8分蒸らすだけ。つまり、約16~17分でチャーシューができるとのこと。最初に見た時、つい「ホントかな?」と思ってしまいました。肉の塊をレンチンすると硬くなりそうなイメージがあるし、仮にできたとしても、本格的かつ美味しい焼豚ができるとは思えなかったからです。
しかし、もし本当ならこれはめちゃくちゃイイ。年末の忙しい中、もし本当に短時間で焼豚ができれば、他の家事もはかどりそうです。
本格的な焼豚が本当に8分半で完成するのか?

説明書きの通りに作っていきます。用意するのは豚ロースor豚バラを約250g。今回は脂身も美味しそうな国産の豚バラの塊肉を使います。まずは豚バラをまな板に載せ、フォークで肉の表裏を各10カ所ほどブスブスと刺します。

次に「焼豚はレンジで」の商品袋の開け口を切ります。中にはタレが入っているので、そこに豚バラを丸ごと突っ込んでジッパーを閉じ、袋の上からモミモミ。タレとなじませるためによく揉みます。ちなみに、タレは醤油、砂糖、ニンニク、生姜、ごま油、塩こうじなどを合わせたものだそうです。

そして、袋を立てた状態で電子レンジに入れ、8分30秒(500W)加熱。1~2分ほどすると、キッチンに甘い醤油の香りが漂い始めます。これはかなり食欲をソソる良い香りです。レンチンが終わったら、いったんレンジの扉を開け、すぐに閉じて放置。
そして、完成したのがこちら。

ちょっとびっくりしました。トングでつかんだ豚バラの感触はプルンプルン! 脂身も赤身部分も美しい醤油色に染まっていて、まさにお店で売っている角煮や焼豚のビジュアルそのものです。スゴい! 思わずテンションが爆上がり。
しかし、中まできちんと火が入っているんでしょうか? 包丁でカットしてみます。切った感触もとっても柔らかく、中の肉面にも問題なく熱が入っていることがわかります。しかも中身も薄いタレ色に染め上げられ、とろとろ甘~い味と食感が想像できます。うーん、早く食べたい!

矢も盾もたまらず、豚の角煮ほどの大きさにカットしたブロックにかぶりついてみると、やや硬い。包丁で切ったときの感触は柔らかかったんですが、噛み切るのにかなりアゴを使う感じです。
しかし、これは豚の角煮ではなく焼豚(煮豚)です。

これが大正解でした。5ミリほどの薄さにカットすれば、噛み切りやすく食べやすい。そして何より、このタレがいい。噛むほどに、こうじや醤油の甘みの中に生姜やニンニクのキレが感じられ、それが肉の旨味と相まって、実に旨し。
これはシンプルにごはんの上にのっけてチャーシュー丼にしたい! と思って実際にやってみたら、これが大正解。豚肉の旨みと醤油タレの香りが白米に合いまくり。ついついご飯のおかわりが止まらなくなりました。

その後、ラーメンにトッピングしたり、炒飯の具材にしたりとアレンジもし放題。もちろん、薄切り肉をそのままお皿に並べてネギでも添えれば、立派なおつまみやオードブルの一品にもなるので、年末年始の忙しい時期にも活躍してくれそうです。
まとめ
というわけで、結論です。
(撮影・文◎土原亜子)