「なんとなく」スマホを手に取り、気づけば数時間が溶けていた……。そんな経験はありませんか?

iPhoneなら「スクリーンタイム」、Androidなら「デジタルウェルビーイング」。

まずは設定画面から、自分が1日にどれだけスマホを使っているか確認してみてください。もしその数字に驚いたなら、それは脳からのSOSかもしれません。

今回は、脳神経外科医の菅原道仁さんに伺った、脳に優しい「スマホとの付き合い方」をお伝えします。

なぜ「スマホ」は脳を疲れさせるのか?

菅原さんによると、脳に最も良くないのは「情報を受動的に入れ続けること」。 SNSのタイムラインやショート動画を次々に眺める行為は、脳の処理能力を超えた疲労を蓄積させます。これが、いわゆる「スマホ脳」(中毒状態)の正体です。

  • 集中力の低下: 次々と新しい刺激が来るため、一つのことに没頭できなくなる。
  • やめどきの喪失: 「おすすめ機能」の連鎖で、脳が切り替えのタイミングを失う。
  • 生活リズムの乱れ: 夜の使用で脳が覚醒し、不眠や体調不良を招く。

脳をリセットする「スマホダイエット」3つのメソッド

すべてを完璧にやる必要はありません。まずは「これならできそう」というものから選んでみてください。

① スマホは「能動的」に使う
受動的に流されるのではなく、自分の意志で使うのがコツです。まずはアウトプットを意識すること。AIに質問したり、得た情報について自分の言葉でメモを書いたりしてみてください。

コンテンツを「選ぶ」ことも大事です。 映画やラジオは、一区切りのあるコンテンツなので脳が疲れにくいです。ただし、「今日はこの1本だけ」と終わりの時間を決めることが大切です。

② 「通知バッジ」と「配置」を見直す
通知は、それ自体が注意を引きはがし、作業の継続や認知コントロールに影響します。勉強や仕事の最中に「ついでチェック」を挟むだけでも、タスクの切り替えが増えて、疲れやすくなるので通知をオフにしましょう。ホーム画面の整理も大事。無意識に開いてしまうSNSアプリを1枚目の画面から外すだけで効果的です。

③ 「寝室」に持ち込まない【最強の対策】
寝る前1時間のスマホ断ちは、脳の疲れを改善します。若年成人を対象にした大規模調査では、「ベッドに入ってからのスクリーン時間」が1時間増えるごとに不眠症状の確立が上がり、睡眠時間が短くなることがわかっています。スクリーンタイムが増えた週に、睡眠が明らかに減っているなら、危険信号ですので、ご注意ください!スマホを目覚まし時計代わりにせず、専用の時計を用意しましょう。枕元からスマホを消すだけで、睡眠の質は変わります。

【実践レポート】スマホダイエットに挑んだ5人の記録

番組スタッフも1週間挑戦してみました。

その変化をご紹介します。

構成作家(60代):あえて「手間」を増やす 折りたたみスマホに機種変更し、「開く」というひと手間を加えたことで、無意識の操作をシャットアウト。1日3.5時間だった使用時間が1時間に激減し、読書や映画の時間を取り戻しました。

構成作家(40代):徹底した「環境づくり」 寝室への持ち込み禁止や通知オフを断行。隣でスマホをいじる妻の光が気になるときは「頭と足を逆にして寝る」という強硬手段で、安眠を手に入れました。

アシスタントディレクター(20代):視覚から「聴覚」へシフト 1日7.5時間というヘビーな使用時間を削るため、SNSを「ポッドキャスト」に置き換え。目を休めながら「聴く寝落ち」を取り入れたことで、目覚めのスッキリ感が変わりました。

ディレクター(40代):SNSを「情熱」に変換 ダラダラ見るSNSを封印し、趣味のギターに熱中。没頭しすぎて目が冴えてしまうという本末転倒な一面もありましたが、日中の頭の冴えと活力を取り戻しました。

プロデューサー(30代):「静寂の儀式」で心を守る 寝る前の1時間を「スマホを置いてKindleで読書する時間」に固定。まどろみの中で仕事の不安に襲われることがなくなり、穏やかな眠りにつけるようになりました。

寝る1時間"スマホ断ち"が最強。脳神経外科医の睡眠と集中力を...の画像はこちら >>
宇賀神アナも通知をオフにする、寝室に持ち込まないを実践。
スクリーンタイムを30分ほど減らすことに成功!

完全にスマホを断つのは現代社会では困難です。しかし、「寝る前の30分~1時間だけ触らない」。この小さな一歩が、あなたの脳に貴重な「ゆとり」をもたらしてくれるかもしれません。

TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)

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