TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』は月~金の11:00~13:00生放送。
9月5日(水)放送の「スーさん、コレいいよ!」のコーナーではゲストに医師で医療ジャーナリストの森田豊さんをお迎えして、「お酒の医学」と題してお話を伺いました。
「お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる人と、赤くならない人」がいますが、その違いの理由は何だかわかりますか?顔が赤くなるか、ならないかの違いは、遺伝的に決まっているんです。日本人の遺伝子を調べてみると、44%の人は、少ない量のお酒ですぐに顔が赤くなる、お酒に弱い体質なんです。これは、アルコールを分解する酵素の働きが、遺伝的に弱いか、欠けているんです。
欧米人では、酒に弱い遺伝子のタイプを持っている人は、ほぼ0%ですから、言い換えるとほとんどの人が、お酒に強い体質ということになります。)
慣れて赤くなりにくくなってきた人は?お酒に弱い人、すぐに赤くなる人も、つきあいで飲んでいると多少は強くなりますが、それが最も危険なんです。なぜなら、すぐに顔が赤くなる体質の人が、付き合いでお酒を飲み続けると・・・食道がんになるリスクが、56倍も高まるんです!
お酒が飲める人にとって、お酒は一長一短適度のお酒は、アルツハイマー型認知症の発症リスクを下げる!という研究があります。
・ビール: 一日おおよそ中瓶一本のビールで、リスク2分の1に (厚生労働省)
・ワイン: 1日グラス3杯で、リスク4分の1に (フランス、ボルドー大学)
ただし、飲み過ぎると逆に認知症のリスクを高めます。
・月に1回以上、飲んで騒ぐ経験のある人は、リスク3倍以上
・年に2回以上、酔いつぶれる経験のある人は、リスク10倍以上 (ヘルシンキ大学)

肝日を作っても、ほとんど肝臓への負担は変わらないという意見が多いです。肝臓への影響は、結局は、1週間に飲むお酒の総量によって決まります。「休肝日をつくったんだから、その分、別の日はしっかり飲める!」と思っている人も多く、そういう人たちは、休肝日のために一週間のお酒の量が多くなっています。欧米では、休肝日が肝臓を救うという日本人の考えを、古い迷信だ!とする意見も多いです。
二日酔いになってしまったら森田さんが一番おすすめするものは「トマトジュース」です。
トマト酎ハイとか、ブラッディマリーなんてお酒は、お勧めです。

また「はちみつ」もいい。はちみつに入っている果糖(くだものの糖分)が、アルコールの分解を促してくれ、「二日酔いの頭痛を解決する最も有効な方法」と全米頭痛財団が、太鼓判を押しています。
◆9月5日放送分より 番組名:「ジェーン・スー 生活は踊る」
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