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台風19号で大きな被害が出ています。
今回の台風でも問題になっているのが、堤防の決壊などによる浸水。お家が浸水してしまった、という方もいらっしゃると思います。昨日の生活情報でも話しましたが、台風や洪水などの災害の後には、特定の感染症が流行することがあるそうで、特に浸水された方、避難所で生活されている方、今後復旧作業のボランティアに参加される予定の方は感染症にも注意ということです。
ということで、2019年10月16日水曜日の生活情報では、感染症を防ぐための、家を片付ける時の注意点、そしてすぐにできる消毒方法について紹介しました。
清掃時の注意点厚生労働省、岡山市のHPを参考に、昨日感染症ついてお話を伺った森田豊先生の情報をまとめました。ぜひ、作業時の参考になさってください。
●ドアと窓をあけて、しっかり換気。(数日して自宅に戻るときは、屋内にカビが発生していることがある場合があります。)
●汚泥は取り除き、しっかり乾燥。消毒薬は、汚れを取りのぞいた上で使用しましょう。
●ほこりを吸わないように防塵マスクを着用。(防塵マスクがない場合には、マスクを2,3枚重ねるか、濡れマスクの利用も効果的。
●清掃中のケガ予防に長靴・ゴム手袋を着用。
●傷跡から感染する病気もあるので、肌の露出は控えましょう。
●清掃が終わったらしっかり手洗い。可能であればシャワーを浴びましょう。「床上浸水」か「床下浸水」で対処法が違う
●「床下浸水」の場合
①床下や家の周りにある不要な物や汚泥などを片付ける。
②床下に水が溜まっている場合は雑巾等で水を吸い取り、扇風機などで換気し、よく乾かしましょう。
③可能なところは水で洗い流す。
●「床上浸水」の場合
①水が引いた後、濡れた畳や家の中の不要な物を片付けましょう。
②汚れた家具や床・壁などは、水で洗い流すか水拭きするなどしてよく乾かしましょう。
③食器類や調理器具などは、水洗いして汚れを洗い流してください。
④消毒薬を薄めた液を浸した布などで拭き、よく乾燥させてください。
家事・掃除アドバイザーの藤原千秋さんに伺ったところ、以前番組でも取り上げた、「次亜塩素酸ナトリウム」を主成分とする「ハイター」「消毒用エタノール」「オスバンS」が消毒の一つの手段として、使用できるそうなんです。
使用できるのは、以下の3つ。
「次亜塩素酸ナトリウム」を主成分とする、「ハイター」などの殺菌・漂白剤。「塩化ベンザルコニウム」を主成分とする「オスバンS」(逆性せっけんと呼ばれるもの)。「エタノール(アルコール)」を主成分とした「消毒用エタノール」です。
水道水で適切な濃度に薄めて使用します。しっかり泥や汚れなどを清潔な水で洗い流した後に、浸水してしまった箇所に「ふきかける」「塗布」します。拭かないように!
注意点として、「次亜塩素酸ナトリウム」を主成分とする、ハイターなどの殺菌・漂白剤、「塩化ベンザルコニウム」を主成分とする「オスバンS」は、決して素手で扱わないようにしましょう。原液はもちろん、薄め液も目や口、鼻などの粘膜を含めて皮膚に直接触れないようにしましょう。ゴム手袋、マスク、メガネなどの着用は必須。液体なので、ちょっとハネても目や口に入ってしまいかねないので、適当に扱わないように!
「次亜塩素酸ナトリウム」は、色素を破壊する強力な酸化力をもっているので、吹きかけたり拭いたりした箇所の変色、脱色や色あせのリスクがあります。
「消毒用エタノール」を使う時は、そこまで神経質にならなくても大丈夫ですが、「噴霧」したときに吸ってしまうと、むせたりアルコールに酔って気持ち悪くなってしまうので、マスクは必ず着用しましょう。
(ちなみに「消毒用エタノール」、「次亜塩素酸ナトリウム」を主成分とする「ハイター」は、インフルエンザ対策としても利用できます。
水害時の消毒目的で作られたものではないので、あくまでも「応急処置」として、使用してください。また、市区町村のHPにも水害後の消毒方法を掲載しているところも多いので、ぜひ、参考になさってください。
◆10月16日放送分より 番組名:「ジェーン・スー生活は踊る」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20191016110000