TBSラジオ「ACTION」。11月29日(金)のパーソナリティはライターの武田砂鉄さん!
ゲストコーナーには、エッセイストの酒井順子さんにお越しいただきました!最新刊「恥の感覚」についてお話を伺います。

武田:「恥の感覚」の中で、SNSというシステムが生まれたことによって恥の感覚が“変わった”のではなくて“掘り起こされた”んだとお書きになられてたんですけど、恥というテーマで一冊書こうと思ったきっかけはやはりSNSですか?

酒井:そうですね。今時の若者たちを見ていて、恥の感覚の地殻変動みたいなものが起こっているような気がして。自分が恥ずかしがっていたものが彼らには恥ずかしくない。逆もそうで、そういうのを色々見聞きして書けるんじゃないかと思ったんですよね。

武田:「理解できない若者たちの恥」っていうのは具体的には何でしょうか?

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酒井:体育会系のクラブ活動で年末に祝勝会みたいなパーティーがあって、その年の主将がいろんな人に感謝を述べるんですが、「最後に感謝したい人は僕のお母さんです!!」って絶叫したんです。

武田:ぎょぎょぎょ。

幸坂:(笑)

酒井:それからお母さんを壇上に呼び上げて、感謝を述べたあとにハグをしたんですよ。大学の学長とかがいる真面目なパーティーだったので、そのままお母さんへのハグが行われたことに度肝を抜かれて。他のOBOGに「酒井、これで一本書けるだろう!」って言われたんです。

一同:(笑)

酒井:だけど周りを見てみると、その大学生って私の子供世代なんですよ。同級生にこんなことがあったんだよって言うと、子供をもつ同級生たちは「アリなんじゃないの?」って言っていて。

武田:あら。


酒井順子×武田砂鉄で語る「中年のSNS問題」

酒井:子供のスポーツクラブでは、毎年高校卒業するときにお母さんたちを一人ずつお姫様抱っこして写真を撮るのが恒例行事になっているとか、そういう親子のスキンシップが普通らしいんです。父親も「娘のブラジャー洗ってるよ。」なんていう人がいたりとか、我々の時代よりも親子の距離っていうのが縮まっていて、恥ずかしさがなくなっているんだなというのを実感したんです。

武田:この本では、中年のSNS問題っていうのにページを割かれてますけど、これはどういうことなんでしょうか?

酒井:フェイスブックなどが流行ったのが10年前くらいで、その時に中年の間で盛り上がっていたんです。初めてSNSに触れた中年たちの、自分のさらし方がまだよくわかってないううちに、どんどんさらしていってしまうところに恥ずかしさを感じまして(笑)

武田:持ってるもの全部出していく感じありましたよね。

酒井:自慢していることに気づかずに自慢してたりとか、最初のうちはすごく面白かったんですけど、だんだんつらくなってきたなって思い始めて。今までは能ある鷹は爪を隠すなんて言われていたことが、SNSによって解放されてしまったっていうのが10年前に見られた現象かなと思います。

このあと、酒井さんにとっての恥ずかしい単語「チョコ」と「アイス」のお話も…

酒井順子×武田砂鉄で語る「中年のSNS問題」

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