TBSラジオ「ACTION」月~金曜日の15時30分から生放送。水曜パーソナリティはCreepy NutsのDJ松永さん。
12月11日(水)のゲストはお笑いコンビ・マシンガンズの滝沢秀一さん。兼業でゴミ清掃会社の正社員をされている滝沢さん。今日はそんなゴミ清掃員としてのお話をDJ松永さんがお伺いします。
滝沢:ゴミ収集車にゴミをボンボン投げるイメージってあるじゃないですか?ただ回収しているイメージもあるかと思うんですけど、違反ゴミみたいなのもあると僕らがあれを破って、違反ゴミをその場に置いているんです。
幸坂:えっ、その場でひっくり返しているんですか?
滝沢:そうなんです。可燃ゴミであれば、中に不燃ゴミがあると持って行ってはいけないんです。
松永:たとえば、袋を開けて中を見ることもあるんですか?
滝沢:あります。持った瞬間に、「違反ゴミ入ってるな」と分かるんですよ。これは僕だけでなく、全清掃員分かりますよ。瓶が入ってたな中で揺れるんですよ。あと、音。

幸坂:瓶を入れる人もいるんですね。
滝沢:いますね。瓶とか缶とか。1本ぐらいなら分からない気もしますよね。でも、缶ってペコって音が鳴るから分かるんですよね。
松永:プライベートが見透かされる気がしますね。
滝沢:プライベートを見られたくなかったら、違反ゴミを出さないことですね。
松永:そっか、違反ゴミ出したらひっくり返されちゃいますからね。

松永:ハガキみたいな、住所が書いてあるようなものもありますか?
滝沢:あります。無防備な人だったら、携帯の請求書みたいなのがあるじゃないですか。名前や番号が書いてある紙が袋にペタっと貼ってある状態で捨ててあって。
松永:外側で見れる感じですね。
滝沢:そうですね。
松永:個人情報の取り扱いは危険ですね。
滝沢:そう。だから僕、この仕事を始めてからシュレッダーを買いました。人のを見てちゃんとしようと思いましたね。1回笑ったのがあって、居酒屋バイトの送別会みたいなのでもらった色紙で。辞めた人への「元気でね」みたいな。その日付を見たら2日前っていう(笑)

松永:早い!せめて1年は持ってようよ(笑)
幸坂:私、滝沢さんの名言を発見しまして。「ゴミには人間の中身がそのまま出る」というのがありまして。
滝沢:ゴミは人間生活の縮図ですよ。たとえば、可燃ゴミの中に女性誌があったとすると、女性が見るじゃないですか。それで違反ゴミが入ってたとして、その袋をひっくり返してると、野菜の切れ端とかが入ってなかったりすると、「この人は外でご飯を食べてるんだな。
松永:誰かに食べさせてもらってる可能性ですね。

滝沢:ゴミ自体は嘘をつかないのでね。で、またクレームみたいなのもあったりして。「朝からゴミ出したのに、取りに来てないじゃないか!」と言われて、取りに行くじゃないですか。たとえば朝から雨が降っていて、昼は止むじゃないですか。それで取りに行くと、ゴミが濡れてなかったりするんですよ。「あ、この人、朝ゴミ出してないな」って分かるんですよ。
幸坂:推理小説みたい!
滝沢:でも別に推理しようとしてなくても自然と分かるんです。これもどの清掃員もできますからね。
松永:嘘つけないですね。
滝沢:意外と奥深いんですよね。

松永:地域の差でゴミの良し悪しも変わりますか?
滝沢:ありますね。高級住宅地とそうでもないところとでは、高級住宅地のほうがちゃんとしてますね。イメージだと、すごくお金持ちのほうが金に物を言わせて、いっぱい物を買って、いっぱい捨ててるかと思ったのですが、まったく逆で。言うなれば、「自分が価値を認めたものしか買わない」感じがあって、ちゃんと好きなものを買っているので実はゴミがあんまり出ないんです。一番違うのがタバコのゴミで、高級住宅地ってタバコのゴミってあまり出なくて、そうじゃないところは結構多いです。
松永:不思議ですね。イメージ通りではあるけど、思った以上に如実に出るんですね。

滝沢:ゴミは嘘をつかないですよ。あと高級住宅地は健康グッズが多いですね。自分にお金をかける、自己投資しているお金が多いですね。
松永:余裕があるから投資できるんですね。
滝沢:そうでもない地域は、栄養ドリンクのゴミが多いですね。
松永:それって悲しい話ですよね。裕福でない人がなけなし金を叩いて何十枚もCD買うって思うと、グーって来るものが…
このあともゴミの深いお話が続きました。