TBSラジオ「コシノジュンコ MASACA」毎週日曜夕方5時から放送中!
ELLI-ROSEさん(Part2)
モデル兼クラブDJ。父親は写真家の荒川弘之、母親はイギリス人スタイリストのマキシーン・ヴァンクリフ・荒川。
出水:先週もお話に出てきましたが、篠山紀信さん撮影の写真集がきっかけでモデルの道に進んだのですか?
ER:そうですね、篠山さんが「君はモデルを続けたほうがいいよ」っておっしゃってくれて。当時吉川ひなのちゃんの写真集を出したばかりで、ひなのちゃんの事務所に紹介してくれたんです。それがきっかけでずっとその事務所にいたんですが、最近別の道に進むのもいいかなって。「変化の年」「風の時代」って言われてるじゃないですか? それで20年お世話になった事務所を円満退社して。
JK:やっぱり親の影響ね。お父様の荒川さんも写真家だし。
ER:そうですね、縁もあるし、撮られ慣れているというか、小さいころからビデオだったりカメラだったりパパが撮ってたので。篠山さんも「君はカメラに慣れてる。きっと小さいころから撮られてるから表情も作れるし。女優でもなんでも芸能系に進んだ方がいいよ」って言われて、最初はモデルを、と。
JK:ガールズファッションとかにも出てた?
ER:『ニコラ』の創刊号の表紙を篠山さんとやったんです。それが雑誌デビューですね。そこから『装苑』とか『Olive』とか『anan』とか。雑誌が多かったですね。カタログとかも出てましたけど・・・もっと昔は、お母さんがDIORの仕事をやってたときは、カレンダーの子役で出てたり。あとはHarry Winstonのジュエリーショウにバレエを踊ったり。
出水:すごい、場慣れしてますね!
ER:ジュンコさんのショウも出たことありますよ。お父さんと出たんでしたっけ? 親子で。とにかく私はちっちゃくて。
JK:あっ、出た出た! そう! 思い出したわ! けっこう大きいショウよね。そうだそうだ!
出水:今年4月から雑誌『FRaU』でエッセイも書いてるんですよね?
ER:はい、女性のライフスタイルとサステイナブル、あとは皆さんが話せない性のことだったりとか・・・自分の経験を通して私の言葉で伝えていく。今年35歳なんですけど、女性が悩む年。
JK:みんな聞きたいところよね。誰も教えてくれないシークレット。反響とかはくるんですか?
ER:2回ほどアクセスランキング1位を取りました。それだけ気になる人が多いというか。セックスレスについて書いた時も、ビューアー数とアクセス数が一番多かった。セックスレスになった方々がそれをどう自然によくしていくか? 人間関係だし、直接言うのも、どっちかが落ち込んでネガティヴにとらえる可能性もある。それを自然な流れで、生活の流れでどうアプローチしていくかっていうのを提案したりしています。
出水:実際私も読みました、この連載。苦楽同じような壁にぶちあたっていたので、共感できました。
ER:もちろん自分も勉強して、自分なりの戦略法とか・・・それが人それぞれ合うかどうかわからないけれど、読んでちょっとでも気が楽になったりするだけでもいいじゃないですか。
JK:コロナの時代に、そういう考え方は合ってると思います。人に会えない時って誰に相談していいかわからないからね。
JK:エリちゃん、あなたにとって人生のマサカとは?

ER:うちの両親が「エリちゃんはイギリスと日本の血がつながっているわけだから、日本にいて日本の影響だけを受けて育つともったいない」と言って、12歳の時に写真集を撮り下ろしたすぐ後にイギリスに留学させられたんです。12歳ってまだ子供じゃないですか? 親離れして、半年に1回しか親に会えない。
出水:うわぁ~。当時まだメールとかもないですもんね。
ER:Faxの時代ですけど、寮にはFaxもないですし、国際電話も1ポンドで1分ぐらいしか話せないんですよ。3ポンドぐらいが限度だから、お父さんと3分だけ話す。お母さんはイギリスにいたんですけど、寮に入っているからそんなにしょっちゅう会えるわけじゃないんですよ。でもTough Loveというか、タフに育てたい、自立させたいからって15歳まで留学したんですけど・・・それがターニングポイント。帰ってきたらグンと大人になっていた。
JK:その時であったお友達とかは?
ER:今でも話しますよ、Facebookとかを通して。そこで語学だけでなく、センスだったりとか、イギリスのカルチャーを培った。留学しないでずっと日本の学校に行ってたら、日本人でとどまっていたところもあったと思うんです。お母さんの才能というか、彼女しか持っていない世界観やビジョンを見て育っているからそれをモデルとして育ってきた。でもイギリスに行ったことで、自分の価値観が定まってきたと思うんです。それで自分は何になりたいかなと思ったときに、デザイナーになりたかった。でも結局モデルの仕事が忙しくなっちゃって、イギリスなんて考えてる暇ないよ、みたいな(笑)『ViVi』に出たり、DJも始めたりで。
出水:『ViVi』の看板モデルでしたもんね! エリーさんからもジュンコさんに聴きたいことがあるんですよね?
ER:ジュンコさんはどんな音楽聞いてるのかなって。シンプルに聴いてみたかったんです。
JK:私わりにオペラとかも好きだし、そうかと思うとディスコ音楽も好きだし、わりとマルチ。でも今はオペラのほうが・・・どんどん変わるのよ、私。
ER:でもコシノさんは絵も描いたりされてるじゃないですか? 絵も好きだし、ファッションも好きだし。
JK:本当はね、子供のころはまったくトンでて、バレリーナになりたかった。でもその素質がなくてプッツン。それで絵の世界。絵の世界で一生行くのかなと思ったら、家の関係で姉と同じ道へ。でも絵が描けたから、東京に行ってすぐに賞が獲れた。それが基本ですね。
ER:あと旦那さんとの出会いも聞いてみたかったんですよね~(^o^)
JK:もういいわよ! この話はおわり!
ER:え~! 気になるぅ~(^_-)-☆
出水:ヒントだけでも教えてくださいよー。
JK:ええっ、それは突然。自動車学校に行って、そこで会ったの。
ER:どちらから話しかけたんですか?
JK:真ん中で行ったり来たりする女の子がいて、若いのにすっごく私に親しくしてくるわけ。「ジュンコさんパリに行くんでしょう? 鈴木さんが『オーデコロン買って来て』って言ってるよ」って言うから。でも私話したこともないのよ。
ER:ええ~! すごーい! 実際その後会って?
JK:それでバッタリ会って、「ごめんなさい、買わなかったの」って言ったの。後ろめたくて。そしたら偶然近所に住んでたのよ。
出水:エリーさんのおかげで、私も初めて聞きました! ジュンコさんのことをもっと深く知れたような気がします(^^)

ER:実は私、自分の会社を立ち上げて、スキンケアのブランドを始めました。もちろんパートナーがいるんですけど、美容とか母親ゆずりですごく好きで。
JK:いますごく大切ですね。マスクを取って・・・
ER:そう、マスクのない時代に戻った時にぷるぷるお肌を見せたいじゃないですか。もちろんバッグやアメニティグッズも展開していく予定です。otoneっていうブランドで、来年デビューする予定です。
JK:otoneってどういう意味?
ER:日本語で「音」って「おと」とも読むし「ね」とも読むじゃないですか? それを組み合わせたんですよね。音楽がすっごく好きなので。スキンケアのブランドだから、それにまつわる名前じゃないといけないかなと思ってたんですけど、そのブランドがいろんな展開をすることも考えて。美容を通してライフスタイルを発信していきます。
OA曲
M.Ariadna/Kedr Livanskiy