TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」今年のプロ野球で見事日本一に輝いた東京ヤクルトスワローズ。実はこの優勝、今年からヤクルトのホーム球場・神宮球場の土が新しくなったことが一因かも?

メジャーで主流の「固い土」を今年新たに導入!

神宮球場で今年から採用された新しい土とは?担当者に聞きました。「昨年、1年間通して選手とヒアリングを重ねていった中で、グラウンドは主に硬めにしてほしいという選手が割と多くてですね。
分かりやすくどこの球場が投げやすい打ちやすいっていうのがあればと聞いた中で、札幌ドームの話が何人かの選手から挙がって、球場としてドームにも問い合わせをする中で、サンプル品などを取り寄せた上で、改修に至ったという経緯です。メジャーリーグを筆頭に、もうほぼ日本の球場も、固い土壌になっていて、掘れかったり崩れにくかったりというのはトレンドになってきてますね。」(明治神宮野球場 主任・渡辺吟二さん)
ヤクルトスワローズ日本一の勝因は「北海道の土管」?の画像はこちら >>
今年の神宮球場の新しい土、そのポイントは「土の固さ」。去年までの神宮球場は、柔らかくてすぐ掘れる土でした。かつての日本球界ではそういった土が主流でしたが、フォームが安定しない、土の凸凹でボールが思わぬ方向にバウンドするなどデメリットも多くありました。そんな中、メジャーが先行して固い土を導入し、日本もそれに追随。神宮球場では特に選手からの評判が高かった日本ハムの本拠地・札幌ドームで使われている土について調べ、今年の採用に至りました。実際に選手からは今年、投げやすくなった、打ちやすくなった、守りやすくなったと評判は上々で、この土が日本一に貢献したのかもしれません。

神宮球場で、北海道の土管の土を使用!?

神宮球場に土を提供した会社とは、北海道の名寄市にある「名寄土管製作所」。普段はなんと、土管を作っている会社なんです。「2004年に北海道に日本ハムファイターズが居を構えました。その時に地元の資源を使いたいという事でドームからオファーがあり、うちは窯業の技術がありますので。要するに焼く、火を使う商売です。土管は火を使います。
焼き物ですから。その土管を加工してチップ状にするってことなんですよね。表面に撒く土はざらめ状のものなんですよ。ですから、大きかったらスライディングした時に痛いとか、ユニフォームを傷つけるとかね。そういうことがあるし、もう少しまろやかにしてくれないかとかね。色々試行錯誤させてもらいましたよ。」(名寄土管製作所・代表取締役・松前司さん)
ヤクルトスワローズ日本一の勝因は「北海道の土管」?
名寄土管は、湿地帯が多い北海道において、作物の生育に支障をきたす過剰な水を排出するため、農地に埋める土管を焼く技術を培ってきた、創業80年の歴史ある会社です。野球のグラウンドに納品する際も、まずは土管の形を作り、それを砕くという作業をしているそうです。その技術力に加え、名寄の土の粘り気があり締まりやすいという性質も今のトレンドに合致して評判が広まりました。神宮球場は野球でも多く使われる球場ですので、神宮でプレイした学校から自分の大学のグラウンドでも採用したいとった声もちらほら上がっているそうです。

名寄の土を導入したらもれなく日本一に!?

そんな引く手あまたの名寄土管の土。松前社長は、このように様々なグラウンドで使われるようになってから、不思議な縁を感じているということなんです。「2006年に日本ハムファイターズと札幌ドームに納品させて頂いた。
その時に、ファイターズ優勝してるわけよ。今度2013年に、楽天宮城に納品させてもらった時に、楽天優勝してるわけよ。そして今年またこうなっちゃったのよ。何か妙な気がしてね、仕方がないんですよ。1回や2回はまぐれがあったとしても3回続くっていうのはちょっと何か不思議な感じがして仕方がないですよね」(名寄土管製作所・代表取締役・松前司さん)日ハム、楽天、そして今年のヤクルトはいずれも名寄土管の土を導入したその年に日本シリーズでの優勝を果たしているんです。ものすごい偶然だと松前さんご自身も驚いていらっしゃいました。
編集部おすすめ