「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)「現場にアタック」
年賀状の受付が始まりましたが・・・年賀状=めんどくさい、という人、多いですよね?そうした中、様々な新しい動きが出てきていました。
スマートねんが
まずは、あの日本郵便が「紙の葉書を出さなくてもいいよ」という年賀状サービスを始めたというのでお話を伺いました。日本郵便株式会社 切手葉書室の担当部長、西村哲さんのお話しです。
LINEの中で年賀状のデザインを作成。紙の年賀状でお送りするメニューと、相手方のLINEの方にお届けする、受取人もLINE上で受け取りができる「デジタルの完結型」の年賀状サービスこの二つございます。我々日本郵便の人間でございますので紙の年賀状1枚でも多くをご利用いただきたいというのが当然のとこでございます。さらにその前提で、新年のご挨拶という日本ならではの文化をですね、継続させていきたいというときに、年賀状出さない人にですね「紙の年賀状を出そうよ」とプロモーションしてもですね、なかなか自分には関係のない話で終わってしまうと。ですので皆さん利用されているこのラインでこのサービスをご利用いただく中ででね、何人かに1人は紙の年賀状の方に振り向いていただけるだろうというところで、このサービスを開始させていただきました。
(日本郵便株式会社 切手葉書室の担当部長、西村哲さん)
スマートねんが」というサービスで、日本郵便の公式LINEアカウントやLINEの公式アカウント「スマートねんが」から作る仕組みです。
▼好きなデザインを選んで年賀状を作成します(日本郵便公式サイトから)
▼文字だけでなく、スタンプや動画なども貼れる!

▼あとは相手のLINEに送ると・・・

▼相手のLINE上にハガキの年賀状そっくりの画像が届く仕組み!

選べるデザインの量によって5種類で200円、20種類で300円、30種類で500円という料金。LINE上であれば、何通出しても料金はこれだけ。
一方で、作った年賀状を実際の「年賀ハガキ」で相手に届けることもできますが、この場合は、1枚あたり別途で税込み230円の印刷代がかかるということ。
日本郵便が半分ハガキをあきらめたようなサービスですが・・今はラインだけで繋がっている人も多く、相手の住所はもちろん、名前もラインのニックネームしか知らない場合もある。そのためまずはLINEでいいから、年賀状という習慣を忘れないでねと。気が向いたら葉書で出してねという腰の低いサービス。
ちなみに相手の住所がわからない場合でも、ハガキを希望すれば、事務局が間に入って、相手の住所を確認して届けるので、お互いに個人情報が伝わることはないそうです。
AIが年賀状をツクルネ?
続いては、日本初のAI年賀状アプリ「ツクルネ!年賀状」について。株式会社バトン代表取締役の佐藤壮滋郎さんのお話しです。
特徴としてはまさにそのAI年賀状というところになるんですけども、まず使いたい写真というものを選択いただいて、その写真をアプリ上にアップロードしていただきます。そうしましたら、写真がはまったデザインテンプレートっていうのは最大300バーって出来上がるって形になります。でお気に入りのデザインを選択いただいて、あとはこちらの工場で印刷して、ご自宅にお届けするのか、それとも直接そのお届けしたい相手の方に投函させていただくというような全体的な流れになっています。年賀状作成のところで一番やっぱりボトルネックになっていたのが、テンプレートを選んだ後の、写真の入れ替えみたいなところに対して、皆さんストレスがかかってたっていう部分があって、我々の方については、写真を選択するだけでデザインを制作するというところがあるのでそのことに対して非常に嬉しい声というのはいただいております。
(株式会社バトン代表取締役の佐藤壮滋郎さん)
みなさん、自分で撮った写真の中から「今年はこの写真で年賀状を」と考えると思いますが、その先、その写真をどうデザインするかがめんどくさい。
▼こちらのサービスでは、自分が使いたい写真を選ぶだけ!(ツクルネ!公式サイトから)

▼あとはAIが写真を入れ込んだデザインを300種類作ってくれる!

AIは賢いので、顔が真ん中に来るように配置を工夫とか、人間が考えそうなことを先回りしてやってくれるので便利!
その葉書を印刷してもらったり、届ける住所も指定して直接相手に届けることもできるそうです。
印刷代は、枚数によって単価は変わりますが、ハガキ代別で1枚77円~110円ということでした。
ついにデザインまで横着してしまうのかと思いますが・・・それでも年賀状を出しましょうねということ。
「年賀状=めんどくさい」をデジタルで解決する動きが色々広がっていますが・・・
若者は筆ペン派?
その一方で、20代中心にアナログな動きも出てきているようです。ぺんてる株式会社、製品戦略部マーケティンググループの萩原美咲さんのお話です。
11月の末ごろに実施した調査なんですが、コロナ禍以降、年賀状を書くことに対して積極的な気持ちになったというふうに答えた20代が最大になっているというのが一番大きな調査の結果になります。その他20代は手書きをしている方が多いですとか、筆ペンを使って年賀状書いているっていうふうに答えられた方が多いっていう結果になります一番はボールペンが圧倒的に多いっていうのは結果で出ていて、筆ペンだけで見ると世代別では20代が多いっていうふうな結果になっているので、枚数が20代は少ないからこそ、手書きで思いを伝えたいっていう方が多いのかなというふうには感じています。
(ぺんてる株式会社 製品戦略部マーケティンググループの萩原美咲さん)
年賀状を出す予定だと答えた10代から60代の男女673名を対象にした年賀状に関する意識調査。20代は80%以上が「年賀状を全部または一部を手書きで書く」と答えたということ。
さらに手書きで筆ペンを使う割合をみると、20代では60%以上が「筆ペンを使う」!
筆ペン大手のぺんてるの調査なので多少誘導があったのかなと疑って質問したら「社名は出さずに調査しました!」ということ。
日本郵便がLINE完結のサービスに取り組む危機感の一方で、20代では手書き筆ペン派も出てきているというのが、今年の年賀状事情のようです。