川谷絵音×尾崎世界観、ほぼ初対面バンドマンの音楽トーク

TBSラジオで放送中の「ACTION」。火曜パーソナリティは、クリープハイプの尾崎世界観さん。

8月11日（火）のゲストは、ゲスの極み乙女。、indigo la Endで活躍されるミュージシャンの川谷絵音さん。尾崎世界観さんとはほぼ初対面であるものの、尾崎さんが血だらけになっていたクリープハイプのライブを観に行ったり、尾崎さんも川谷さんのTwitterのいいね数を数えるなど、お互いの活動は気にしているご様子。今日は意外とレアな組み合わせで音楽談義に花を咲かせました。

尾崎：川谷君とは音楽の聴かれ方の話がしたいですね。サブスクが主流になるのはどうですか？

川谷：良い時代な気もするし、少し寂しい気もしますね。最近はTikTokとサブスクが直結できるようになったので、そこで弾き語りが流行るとそのままストリーミングで再生されることが起こりますからね。

尾崎：ランキングを見ていても、知らない人が増えましたね。

尾崎：indigo la EndはTikTokでちょっと流行ったりしていたけど、自分の曲が弾き語りされて広まっていくことについてはどう思っていますか？

川谷：僕の場合、弾き語りというよりは、夏の思い出のBGMでつけられる感じで広まっていったので、弾き語りされて広まるほうが良かったなって思いますね。弾き語りで流行るような曲って、男女が歌いやすいような、ピッチが上にも下にも行かないような平坦な感じのメロディの曲が多いですね。そういった曲のほうがランキングの上位に来るっていうことも分かっているんですが、そういう曲は作れないですね。

尾崎：僕らってメロディの動かし方で勝負しているところもあるからね。そっか、今はあんまりメロディが動かないのか。

川谷：洋楽的な発想かもしれないですね。洋楽ってあんまりメロディが動かないので。

尾崎：あとサビで聴かせる感じじゃないよね。Aメロ→Bメロ→Aメロ→Bメロを繰り返す感じとか。そういった曲は作らないんですか？

川谷：それがダメな気がしてくるんですよね。メロディが面白くない気がして。

川谷：クリープハイプもめちゃくちゃ高いですからね、歌えないですよ（笑）僕のも歌えないだろうけど、皆で歌えるほうが良いのかなって思っちゃいますよね。

尾崎：今回のゲスのアルバムは先に配信で出して、そのあとにバームクーヘンを付けて出すという面白い試みをしましたね。

川谷：アルバムタイトルが『ストリーミング、CD、レコード』なので普通に出せないじゃないですか。それでいろんな人に相談して「バームクーヘン」を出すことになりました。

尾崎：反響はどうでしたか？

川谷：「なにやってんだよ」って感じでしたね（笑）

尾崎：04 Limited Sazabysというバンドが昨年、缶で新作をリリースしてグッズっぽくしていましたね。アーティスト側も逆手に取るというか、皮肉を込めてやっていたりもしますよね。

尾崎：川谷君はどうやってインプットをしていますか？

川谷：インプットってあんまりないんですよね。自分の活動がインプットになっていますね。

尾崎：アウトプットがインプットになってるんですね。誰かに影響は受けますか？

川谷：ありますが、最近はそういう自分が嫌になっていったりして、音楽を聴く数は減っているかもしれません。

尾崎：テレビで音楽を語る機会が多いかと思いますが、そういうことについてはどう思いますか？

川谷：良くないと思います。蔦谷好位置さんが「関ジャムにすごい出てるって言われるんだけど、年に1回しか出てないんだよ」って言ってて。

尾崎：蔦谷さん、すごく出ているイメージがありますね。

川谷：何かのコメントを使われちゃうらしいです。「それだけで音楽を語る人になっちゃってることが嫌だ」と言ってて。でも俺もそうなってるなと思ってて。現役で音楽をやっているのに音楽を語る人になっていることがすごく嫌で。

尾崎：適任な人がいないんだろうね。そこは葛藤があるんだね。

引き続き、川谷×尾崎の音楽対談をお送りしました。

◆8月11日放送分より　番組名：「ACTION」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200811153000