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2月23日は天皇誕生日で祝日。会社員の方は今週は週休3日となりましたが、この「週休3日制」については先日、パナソニックも導入を検討していると発表。

大手ではヤフーやファーストリテイリングが、利用を認めています。多様な働き方の一つとして、政府も導入を促したいと後押ししていますが、さてうまくいくのかどうか、実態はどうなのか?「週休3日制」について取材、報告しました。

毎日が休み前か休み明け!

まずは、既に導入している会社にお話を伺いました。マンションなどに設置する、自動販売機型の「無人ストア」を運営している、600株式会社の代表取締役、久保渓さんのお話です。

「弊社で取り組んでいる今「週休3日制」は、いわゆる完全週休3日制というような形で、水曜日、土曜日、日曜日というのが休みというような形になります。毎日が休日の前後になる。例えば月曜日ですと、土日休んだので、むしろ仕事しなきゃっていうので頑張れる。火曜日だと、明日が休みなので、ここまで終わらせようとみたいなので頑張れる。木曜日だと、昨日休んだからっていうので、同じく月曜のように頑張れる。金曜は、明日から土日だから、今日はここまで頑張ろうっていうので明日休みだから頑張れるっていうので、どの日も、昨日か明日かが休日なので、その分仕事に集中して頑張ろうと思えるのが良さだなと。ちょうど創業当時ですね、私が一人の会社でやっていたんですけれども、その時妻が妊娠中でして、自分自身でまずは試してみて、それですごく良い制度だなと実感したので、今でも残り続けている。」
(600株式会社・代表取締役 久保 渓さん)

▼600株式会社・代表取締役の久保 渓さんに聞きました

「週休3日制」上手くいってますか? 導入企業に聞いてみたの画像はこちら >>

この会社は、5年前の創業時から、水、土、日が休みの完全「週休三日制」。毎日が休み前か休み明けなんて、羨ましい・・

ただ、ほかの会社より一日少ないけれど、企業なので仕事は減らさず、効率を上げて頑張る必要がある。ではどうやってそれを実現するのか?大きな工夫は2つあるそうで、一つは、「黒子」専門の部署を作って、業務に行き詰っている従業員のサポートに回る。

もう一つは、優先順位付をして、「やらないこと」を決める。会議も抜けやすく、参加しないことも積極的に選べたり、チャットだけで上長の承認を通せるように、制度を整えている。

工夫のおかげで、残業も少ないそうで、定時の9~18時を超えた平均残業時間は、一人、月5時間。しかも、サービスの要となるエンジニアは、年収1000万円以上!ということで羨ましいばかりです。

のんびり働けないけど、子育てに時間が充てられる

では働いている側はどう感じているのか?週休2日の会社から転職して、現在は、こちらの会社で総務や経理を担当する阿部愛さんのお話です。

「やっぱりちょっと時間がすごく足りなくなるなという感覚はあるので、のんびりゆっくり働きたいみたいな働き方は、できなくなっちゃうかな。ただ一方で、子供がそれこそ小さくて、週5日働いてたこともあったんですけれども、その頃は時間的にも体力的にもハードな日々だったなという風に、今実感しています。結構、水曜日に空き時間があるって、例えば銀行に行ったりですとか、区役所に行ったりですとか、ちょっとした家事とかも集中できたりとかはする。ただ、他の会社さんは水曜日で動いているので、対応が遅れたりするということは出てしまうかなと思っているんですけど、そういった機会損失が生まれてしまう場合もありつつも、マイナス面よりもすごくプラスの要素は多いなという風には実感しているところです。」
(600株式会社 阿部 愛さん)

単純に、他の会社よりも働く時間が20%少ないので、効率は意識せざるを得ない。企業からの問い合わせや、商談の対応などは、休みの水曜日は遅れることもあるようですが、週休3日になったことでメリハリがつき、結果的に、生産性が上がったということでした。

ただ、こちらの会社は社員数が20名弱と少人数である事。また創業当時から導入している為、比較的、導入のハードルは低かったのかもしれません。

トライアル中の建設会社。
現場から反発も

一方で、週休2日から3日への転換を、今まさに挑戦中、しかも特に拘束時間が長いと言われている建設業界で、去年の4月から挑戦中の会社がありました。横須賀にある建設会社、建新の代表取締役、大口 隆弘さんのお話です。

「「偶数月の月1回の水曜日」を、今トライアルをしている最中です。週休3日にすることで色々反発もあったんですけれども。現場監督からちょっと仕事が間に合わないとかあったんですけど。要は、一つの家を建てるのに、何十社って業者が関わるわけですよ。で、やはりそこの段取りをするのは監督なんですね。建設業、結構、天候に左右される部分がありますから、それで決まってる納期がありますから、そうするとやはりどんどん工程が遅れていって、常に忙しいというか、そういう段階になっちゃうのが建設業の常識というかそんな形ですよね。ただ、やると決めたらやらないとですね、しょうがないので、社員が効率よく動けるようなクラウドを導入したりですね、まずは建設業において、週休3日が可能かってところで、我々は取り組んでます。」
(建新・代表取締役 大口 隆弘さん)

週休2日も難しい建設業界ですが、偶数月の、月一回の水曜日を、およそ100名の社員の内、半数がトライアル中。

でも、休みを増やしたと言っても、工期を長引かせるわけにはいきません。ではどうするか?

まずは、各々自分の行動の見直しを行った上で無駄を省き、2000万円かけて導入したシステムで、これまでファックスやメールでやり取りしていた図面をクラウド上で見られるようにしたそうです。

このシステムについて、関係会社およそ1000社に説明会を開いたり、事務作業を行う社員のパソコンを、定時に強制シャットダウンするなどの工夫を重ねて残業を減らし、また、休みが増えたからといって、従業員の給料も減らさず、今期の利益は、前の期と比べて2倍以上に伸ばしているそうです。

育児や介護している方など、多様な働き方ができる週休3日制。まだまだハードルは高いですが、「4日働く方が、5日働くよりもパフォーマンスが上がる」と分かれば、社会の機運が高まるかもしれません。

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